不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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なぜ施工会社が「未定」なのか?


本日、マンション広告3枚。

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生命保険会社の研修施設の跡地に建つ大規模マンション。

【予告広告】大手町駅直通14分、駅徒歩7分。総戸数459戸、15階建。販売戸数/未定、2LDK(60.03m2)〜4LDK(91.01m2)。販売価格/未定。平成27年7月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年11カ月後)。

  • ※5月18日(土)、6月1日(土)の物件と同じ。

新聞半紙大のチラシのオモテ面の下部に、4社の売主のロゴが並んでいる。
さすがに総戸数459戸の大規模マンションともなると、売主1社では荷が重いのか――
そんなことを思いながら、チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らしていて、不自然な記載に行き当たった。

  • 売主/Dハウス工業、STデベロップメント、SKビル、HKコーポレーション
  • 設計/HKコーポレーション
  • 施工/未定

施工会社が「未定」となっているのだ。
この物件のホームページでも、施工会社は「未定」となっている。
管理会社ですら、Dライフネクスト(=Dハウス工業の子会社)と表記されているのに、なぜ施工会社は「未定」なのか?


現場では、HKコーポレーションの施工によって、生命保険会社の研修施設の撤去工事がほぼ完了している(写真参照)。
撤去工事現場全景 (レジデントプレイス西葛西)


通常であれば、引き続き、マンションの建設もHKコーポレーションが行うはずだし、現場の「建築計画のお知らせ」看板にも、施工者はHKコーポレーションと記載されている。
ただ、このお知らせ看板が設置された日付は「平成24年11月2日」、約10カ月前だ。


今になって、施工会社をあえて「未定」とする理由は何なのか?
売主3社の利益確保の調整に時間が掛かっているために、「未定」としているというのが、筆者の推測。
つまり、こういうことだ。
Dハウス工業は、子会社のDライフネクストを絡ませたことで、管理段階での利益を確保できる。
HKコーポレーションは、撤去工事によって利益を確保していて、引き続き同社が行った設計に基づいて、新築工事で利益を確保する目論見。
ところが、地元を縄張りとしているSTデベロップメントは、マンション管理にも、撤去工事にも絡めていないので、なんとかして新築工事にJV(共同企業体)として食い込んで、利益を上積みしたいと考えているのではないか・・・・・・。


施工者は「HKコーポレーション」なのか、あるいは「HKとSTのJV(共同企業体)」なのか。
後者の場合、HKの一部利益が損なわれることや、2社による施工管理の複雑化の可能性などを勘案すると、品質確保という面において、消費者にとってウェルカムとはいえないのではないだろうか。
※以上は、筆者の勝手な推測につき、悪しからず。

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