不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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マンションチラシ消滅の危機?


本日、マンション広告なし。

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世界人口が70億人に達するのが10月31日だというニュース。
そういえば、2004年6月にマンション・チラシの定点観測を始めて、7年と5カ月が経過。
観測枚数が4千枚を突破する日はいつか?


これまでに「観測」したチラシ枚数の推移
これまでの観測したチラシの累計枚数を確認してみたところ、3,871枚だった。
4千枚まで、あと129枚。
最近のペース(月30枚程度)で推移すると、4千枚を突破するのは、5か月後、来年の3月あたり。
これまでに「観測」したチラシ枚数の推移は次図の通り。
これまでに「観測」したチラシ枚数の推移
1,000枚を突破したのが05年の9月。04年6月に観測を開始して16カ月かかった。
2,000枚を突破したのが、それから2年後(24カ月後)の07年9月だから、ややペースダウン。
そして、3,000枚を突破したのが、20カ月後の09年5月。
4千枚を突破するのが12年3月だとすると、約3年かかる計算になり、大幅なペースダウンだ。
グラフの傾きからも09年度の後半以降、大幅にペースダウンしている様子がよく分かる。


発売戸数とチラシ枚数の月次変化(首都圏新築マンション
都内に住む筆者の家に入ってくるチラシ枚数の激減状況が、必ずしも首都圏全体の傾向を代表していないだろうから――
(株)朝日オリコミのホームページに公開されている首都圏のマンション・チラシの「1世帯平均配布枚数の月次推移」データをひも解いてみた。
不動産経済研究所が毎月発表している首都圏新築マンションの発売戸数のデータと合わせて表示したのが次のグラフ。
発売戸数とチラシ枚数の月次変化(首都圏新築マンション)
季節変動があるので分かりにくいのだが、「発売戸数」と「チラシ枚数」は、年々下がり続けているように見える。
「発売戸数」が右肩下がりだから、「チラシ枚数」も右肩下がりとも見えるが、そう単純な話でもない。


発売戸数とチラシ枚数の年次変化(首都圏新築マンション
季節変動を気にしなくてもいいように、首都圏新築マンションの発売戸数と1世帯当たりの平均チラシ枚数の関係を年単位で整理したのが次のグラフ。
発売戸数とチラシ枚数の年次変化(首都圏新築マンション)
右側の縦軸は、年間の一世帯当たりの平均チラシ枚数を発売戸数で割って1,000倍した指数。ここでは、「チラシ/発売戸数指数」と呼ぶことにする。
グラフから、「発売戸数」の増減が、必ずしも「チラシ/発売戸数指数」に比例していないことが分かる。
07年から09年にかけて「発売戸数」が大きく減少するのに対して、「チラシ/発売戸数指数」はむしろ増加している。
なぜか?


07年から09年は、マンション市況が悪化し、膨大に積み上がった在庫の処分がデベロッパーの最優先課題であった時期だ。
売れ行き不振の物件を何とか売りさばくべく、同じ物件で何度も折り込みチラシを出した結果、「チラシ/発売戸数指数」が増加した、と私は考えている。


まあ、それにしても、マンション・チラシの枚数は、年々減少傾向にあることに変わりはない。
総務省が10月26日に発表した2010年10月実施の国勢調査の確定値によると、日本人の人口は1億2535万8854人で、前回調査(05年)に比べ37万人(0.3%)減少したという。
国勢調査で日本人人口が減るのは、日本人と外国人を分けて集計を始めた1970年調査以来初めて。
人口減(供給戸数減)と新聞のデジタル化とが相まって、マンションチラシはさらに減少に向かうであろう。


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