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新築マンション(名古屋圏と地方圏)価格動向、鑑定評価員コメント

110829 地方圏地価動向(H23.4.1〜H23.


本日、マンション広告なし。

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国土交通省が8月24日、全国主要都市の計150地区を対象に四半期ごとに実施している「主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)」を公表。
比較的バイアスのかかっていない、新築マンション市況を知り得る数少ない情報ではないだろうか。
全159頁のレポートの中から、名古屋圏と地方圏の新築分譲マンションの価格動向を中心に、「鑑定評価員のコメント」を拾ってみた。

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名古屋圏

  • 名古屋市(東区_大曾根)【マンション分譲価格:横ばい】
    • マンション分譲価格は景気動向を勘案し各ディベロッパーとも幅広い価格帯設定で顧客ニーズに対応しており、また住宅取得優遇策等の恩恵もあって全体的に契約率は高い。マンション分譲価格は、前期比概ね横ばいである。また東日本大震災による販売等マンション市況への影響は軽微と思われる。


  • 名古屋市千種区_覚王山)【マンション分譲価格:下落、減少】
    • 東日本大震災後の4月中旬に、名東区で大手デベロッパーが分譲したマンションは、モデルルームオープン後約1ヶ月で、おおむね9割が売却された。震災にかかわらず、マンションの購入意欲は旺盛である。ただし、地下鉄東山線沿線の池下〜星ヶ丘駅周辺では、今後1〜2年以内に千種区名東区の範囲で多くのマンションが分譲予定であるため、デベロッパーが設定するマンション分譲価格は僅かに低下している。


  • 名古屋市昭和区_御器所)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 新規供給が少なくなってきているため、完成在庫の消化も進み、一部に完成在庫の値下げなども聞かれる一方で、立地の良い物件は水準が下がっておらずマンション分譲価格は依然横ばい。東日本大震災の影響から今後の建築費の動向に注視する必要がある。


  • 滋賀県草津市_草津駅周辺)【マンション分譲価格:横ばい】
    • マンション立地のポテンシャルは上昇しており、今後の新規分譲価格が注目されるが今のところ相応の事例がなく、マンション分譲価格はほぼ横ばいとなった。





地方圏

  • 札幌市(中央区_森ノ宮)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 前期と同様、市内及び当地区周辺における新築マンションの分譲単価を調査したところ、新年度に入った前期で価格を値下げし、当期はそのままの水準が維持されているため、マンション分譲価格は横ばいである。


  • 仙台市青葉区_錦町)【マンション分譲価格:下落、減少】
    • 中古マンション市場は低価格帯の被災者需要と、免震構造の2000万円台半ばとで二極化しているものの、引き合いは堅調である。全体的なマンション購入の動きも回復基調であり、新築分譲について、特に免震構造の物件は、3000万円以上の価格帯であっても被災者の中でも富裕層には引合いが強い。以上から、当地区のマンション分譲価格はやや下落しているものの下落に歯止めがかかる傾向が見られる。

 

  • 広島市(中区_白島)【マンション分譲価格:下落、減少】
    • 当地区で地元業者によるマンション分譲が始まり、既に販売中であった東京の大手マンション業者の最終分譲と重なり競争がやや激化した。今後当地区での大型マンションプロジェクトが控えていることを考慮すると、マンション分譲価格は下落傾向である。


  • 福岡市(中央区_大濠)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 1億円を超える高級マンションの中には未だ完成在庫を抱えている業者もあるが、3〜4千万円台の中堅所得者層向け分譲マンションの販売状況は安定している。購入者層の所得環境は改善したとは言えないが、大幅な値引きは見られず、マンション分譲価格は横ばいである。
    • 分譲マンション及び戸建住宅(いずれも中古を含む)の販売はともに回復傾向にあるが、地価の底打ち感はなく、地価動向は横ばいである。マンション業者の潜在的な素地需要は強いが、良好なマンション素地に品薄感がある。東日本大震災による供給者側の混乱もほぼ解消しており、現在のところ、価格形成に大きな影響を及ぼすまでには至っていない。



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