不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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新築マンション(大阪圏)価格動向、鑑定評価員コメント(8月24日)

大阪圏地価動向(H23.4.1〜H23.7.1)


国土交通省が8月24日、全国主要都市の計150地区を対象に四半期ごとに実施している「主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)」を公表。
比較的バイアスのかかっていない、新築マンション市況を知り得る数少ない情報ではないだろうか。
全159頁のレポートの中から、大阪圏の新築分譲マンションの価格動向を中心に、「鑑定評価員のコメント」を拾ってみた。

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  • 滋賀県(草津市_南草津駅周辺)【マンション分譲価格:横ばい】
    • マンション立地のポテンシャルは上昇しており、今後の新規分譲価格が注目されるが今のところ相応の事例がなく、マンション分譲価格はほぼ横ばいとなった。


  • 京都市(中京区_二条)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 用地不足により当地区でのマンション分譲はわずかである。またマンション分譲価格に上昇感はなく、横ばい基調にある。


  • 京都市(左京区_下鴨)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 京都市内の駅近で利便性の高いマンション適地は分譲が好調なため業者の素地の仕入れ時期と重なり需要が極めて強いものの、マンション分譲価格は横ばいで推移した。


  • 京都市(西京区_桂)【マンション分譲価格:横ばい】
    • マンション分譲価格は当地区内ではまだ販売の事例が無くつかみがたいが概ね横ばいで推移している。ただし本年12月完成予定のマンション分譲価格は従来の価格帯を上回る可能性がある。


  • 京都市(伏見区_桃山)【マンション分譲価格:上昇、増加】
    • マンション市場は中心部を中心に、契約率・分譲価格ともに高水準にあり、中古市場も堅調である。当地区について新規分譲は見られないものの想定されるマンション分譲価格は上昇傾向にある。


  • 大阪市(福島区)【マンション分譲価格:横ばい】
    • マンション分譲価格は概ね横ばいで推移している。オール電化や高層マンションの売れ行きも比較的好調であり、東日本大震災の影響は見られていない。関東エリアでの売れ行きが厳しく、全社的な売上を維持するため、関西エリアでの新規供給物件の販売価格水準を若干下げ、販売量を増加させる動きもある。エンドユーザーの需要は好調であり、幅広い物件に需要が広がりつつある。


  • 大阪市(天王寺区)【マンション分譲価格:横ばい】
    • マンション分譲価格は、比較的順調な販売もあって販売中の戸数は減っており、需要が安定していることから、前期に引き続き、横ばいである。


  • 大阪府(豊中市_豊中)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 千里中央駅周辺の新築分譲マンション需要は強く、マンション分譲価格は概ね横ばいで推移しているが、周辺地域のマンション分譲価格は下落傾向にある。また千里中央駅周辺でも立地並びに利便性や築年数、グレード等により不動産としての人気の優劣が大きく分かれている。東日本大震災の影響は目下のところ特に見られない


  • 大阪府(吹田市_江坂周辺)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 新規分譲マンションについては、江坂地区住民の地縁的選好性が強く、江坂地区内の賃貸マンションの入居者が分譲マンションを購入するケースも見られる。現在、阪急千里線沿線で競合する新規分譲マンションの供給が増えているが、マンション分譲価格は横ばいで推移している。


  • 神戸市(灘区_六甲)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 駅近で現在分譲中の新築マンションは比較的好調な売行きであるが、分譲価格自体には上昇感はなく、当地区のマンション分譲価格は概ね横ばいで推移している。一方で、駅からやや遠い山手の分譲マンション等は完成在庫を抱え苦戦している。


  • 神戸市(東灘区_岡本)【マンション分譲価格:上昇、増加】
    • 需要に比してマンションの供給が少ない状態が続いており、中古マンションも高値傾向が継続している。マンション分譲価格については、新築と中古の価格水準の差が小さいのが近時の当地区の特徴であるが、総じて上昇傾向が認められる。


  • 兵庫県(西宮市_甲子園口)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 甲子園口北町で大手デベロッパーによるマンションの新規分譲が7月中旬から開始されたが、販売価格は甲子園口駅から徒歩約4分ということもあり高めの設定である。この物件の売れ行きが注目されるが、周辺地域を含む総体的なマンション分譲価格は概ね横ばいである。


  • 兵庫県(芦屋市_JR芦屋駅周辺)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 当地区の高額分譲マンションの需要者は県内外の富裕層が中心であり、景気の影響にあまり左右されず、マンション分譲価格は高水準にて横ばい傾向にある。一方、同じ芦屋市においても二極化の傾向は進んでいる。


  • 兵庫県(尼崎市_武庫之荘)【マンション分譲価格:横ばい】
    • 阪急神戸線武庫之荘駅の北側ではあるが、2012年3月完成予定の分譲マンションがあり、マンション分譲価格は概ね横ばいである。駅に近く利便性及び住環境に優れた地域であることから、売行きは良く、完成まで半年を残しほぼ完売している。また当地区において、東日本大震災の影響による価格変動は特に見受けられない


  • 奈良市(奈良登美ヶ丘)【マンション分譲価格:横ばい】
    • マンション分譲価格は、主要駅前の好立地物件については販売好調のため横ばい傾向にある。近隣の土地区画整理事業地区内で計画されている分譲マンションも好立地であり現時点でも問い合わせ等反響が大きい。東日本大震災直後は、資材、設備の不足で建築費上昇圧力が強まったが、現在はほぼ回復。マンション賃料、分譲価格への影響は見られない。



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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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