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首都圏優秀マンション表彰、選考結果の違和感


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週刊住宅新聞社は7月22日、2010年度の「首都圏優秀マンション表彰」を発表。
2010年度に首都圏で販売実績があった新築分譲マンションのうち、自薦・推薦52物件の中から、最優秀賞「中野ツインマークタワー」、優秀賞6物件、特別賞3物件の合わせて10物件が選ばれている。


3人の評価委員の推薦とマンション事業者からの自薦によって候補物件が選定され、立地と規模によって設定された6部門それぞれについて、マンションの基本性能である「基礎点(40点満点)」と、評価委員3人が付けた「評価点(1人持ち点20点×3人=60点)」の合計100点満点による総合評価によって部門ごとに選定されている。


総合点65点以上を獲得した物件と、優秀賞に選ばれなかったものの評価委員がとくに評価すべき項目があると判断されたマンション(評価委員特別賞)は、次の18物件。

  • 物件名(総戸数)【基礎+委員=総合】
  • 都心大規模
    • 【最優秀賞】中野ツインマークタワー(234戸)【36+52=88】
    • プラウドシティ赤羽(285戸)【32+45=77】
    • シティタワーズ豊洲ザ・シンボル(850戸)【36+36=72】
  • 都心中規模
    • 【優秀賞】ブラウドタワー石神井公園(117戸)【33+44=77】
    • ブリリアWELLITH月島(180戸)【35+34=69】
  • 都心小規模
    • 【優秀賞】バークマンション三田日向坂(18戸)【34+37=71】
    • ウェリス上野池之端(78戸)【33+34=67】
    • ザ・パークハウス大崎(&4戸)【32+34=66】
  • 郊外大規模
    • 【優秀賞】エクラスタワー武蔵小杉(326戸)【35+39=74】
    • ブラウド新浦安バームコート(550戸)【30+43=73】
    • バークシティ国分寺(331戸)【26+41=67】
  • 郊外中規模
    • 【優秀賞】ブリリアe-SQUARE(129戸)【32+33=65】
    • 【優秀賞】シティハウス府申けやき通り(140戸)【34+31=65】
  • 郊外小規模
    • 【優秀賞】パークハウス吉祥寺OIKOS(9戸)【28+47=75】
    • ハークハウス江ノ島(77戸)【30+38=68】
    • プラウド山手町(18戸)【31+36=67】
  • 特別賞
    • 評価委員特別賞:ザ湾岸タワーレックスガーデン(456戸)【非開示
    • 評価委員特別賞:THE ROPPONGI TKYO(611戸)【非開示
    • 週刊住宅新聞社賞:ザ・ライオンズ三郷中央(424戸)【非開示



あれっと思うような物件が選考されていたので、「評価点(3人の委員の評価)」を縦軸に、「基礎点(売り主自己申告)」を横軸にグラフを作成してみた。
2010年度首都圏優秀マンション表彰審査結果
最優秀賞を受賞した「中野ツインマークタワー」は、たしかに「評価点(3人の委員の評価)」「基礎点(売り主自己申告)」ともにダントツであることが分かる。


でも、「基礎点(売り主自己申告)」が16物件の平均点よりもはるかに低いPHK物件(28点)が、「評価点(3人の委員の評価)」の高い点数(47点)を得ることで、「郊外小規模部門」で優秀賞(総合75点)を受賞しているのは違和感があるし――
「評価点(3人の委員の評価)」の平均点よりも低いPM物件(37点)とBES物件(33点)がそれぞれ、「都心小規模部門」「郊外中規模部門」で優秀賞を受賞しているのも違和感がある。


もっといえば、「評価委員がとくに評価すべき項目があると判断されたマンション」の2物件にいたっては、評価点さえ開示されないまま、「評価委員特別賞」を受賞するという、なんとも透明性に欠ける選考となっている。

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