不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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変動型ローンの問題点を指摘する識者のコメント

金利タイプ別利用状況の推移

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本日、マンション広告2枚。

【第1期・第1期2次 先着順】銀座一丁目駅直通5分、駅徒歩9分。総戸数850戸、44階建。販売戸数32戸、1LDK(62.22m2)〜4LDK(145.10m2)。販売価格5,280万円〜18,700万円、最多価格帯6,400万円台(6戸)。平成21年12月9日竣工済み(本チラシ掲載日の7カ月前)。

  • ※3月27日(土)、4月3日(土)、5月8日(土)、5月22日(土)、6月12日(土)、6月26日(土)の物件と同じ。

造船所跡地の大規模再開発地区に建つ最後の超高層マンション


B4を縦に2枚つなげた、細長の変形チラシ。
44階建てのタワーマンションの高さを強調したいということなのだろう。
チラシのオモテ面右上に、赤地に白抜き文字で目立つコピーが。

    • ※当社提携地方銀行(提携ローン)、融資限度額1億円、元利均等返済(35年)変動金利、店頭表示金利2.475%から最大1.7%差し引かれます。 詳しくは、裏面をご覧ください。



この金利の低さが受けて、結構売れるようになったというようなTV番組があったようだが――。
国土交通省が7月6日に公表した「長期固定ローンの供給支援のあり方に関する検討会報告書」において、各委員から変動型ローンの問題点が指摘されている。

■松本委員(新生証券債券調査部シニアアナリスト、部長)
変動型ローンは、目先の金利が低いため、過度な借り入れを引き起こすリスクがあり、また、金利上昇時の不安ということも勘案すれば、長期固定の住宅ローンの供給のためのインフラは必要であり、全国的に円滑に供給するためには、政府による支援が必要ではないか。

■宮坂委員(クレディ・スイス証券株式会社債券本部証券化商品調査部長・ディレクター)
長期固定ローンの供給がほとんどない英国において90年代初めの金利上昇がローン利用者の破たんの急増につながったことなどを踏まえると、国民をこうした金利リスクにさらさないために、長期固定ローンが円滑に供給されることが必要である。

■若杉座長(東京大学名誉教授、東京経済大学経営学部教授)
住宅を取得する個人の立場からすれば、長期のローンが望ましい。
かつライフプランという観点からは、将来の支出が確定している固定ローンのほうが望ましい
他方、銀行は銀行自身の合理的な行動として、預金の性格に見合った変動金利ローンを選好するのであるから、その行動を変えるためには何らかの外的な力が必要だ。
(後略)

では、この変動型の住宅ローン、どの程度利用されているのか?
住宅金融支援機構が7月9日に発表した「民間住宅ローン利用者の実態調査」のデータをひも解き、グラフ化してみた(右上グラフ)。
「変動型」は、5割前後、「全期間固定型」は3割程度を占めている。
2年・3年・5年といった「固定期間選択型」は2割前後と、それほど多くない。

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