不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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1年遅れ着工物件に“逆新価格(ユニクロ)”を期待できるか

スーパー銭湯の跡地に建つ大規模マンション。

【予告広告】大手町駅直通14分、駅徒歩6分。総戸数163戸、13階建。販売戸数/未定、1LDK(46.32m2)〜4LDK(95.10m2)。販売価格/未定。平成23年3月上旬竣工(本チラシ掲載日の1年2カ月後)。

コーヒーカップを片手にソファに腰をかける若い女性とワイシャツのネクタイを緩めながらベビーベッド脇に立つ若い男性のイラストが全面に描かれた、新聞全紙大のピンクを基調とした折り込みチラシ。
右下に小さく描かれた外観CG以外には、なんら有用な情報を伝えていないチラシ構成は、大手金融系不動産の得意ワザか。


チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らしても、ファースト・チラシなこともあり、あまり有用な情報は未だ掲載されていない。
そこで、東京都環境局のホームページに開示されている「建築物環境計画書」をひも解いてみた。


なっなんと、この物件は「工事着手2009/12/25」「工事完了2010/02/28」で登録されているではないか!
本日のチラシでは、建築確認申請が下りた時期が「平成21年12月24日付け」、竣工予定「平成23年3月上旬」となっている。
つまり、リーマンショックの影響で凍結されていた物件が、ちょうど1年遅れで着工されたことになる。


この物件は、駅徒歩6分(実際にはもう少しかかるだろうが)、大手町直通14分という交通利便性が高く、周辺の利便施設にも恵まれている。
設計・施工は大衆向けのマンション専業会社なので、値付けさえ誤らなければ、結構売れるのではないか。
ただ、土地の仕入れ時期はリーマンショック以前なので、この物件に“逆新価格(ユニクロ)”を期待するのは難しいかも・・・・・・。

(本日、マンション広告1枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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