たとえ学校で建築の勉強をした人であっても、必ずしもマンション業界の事情に精通しているわけではない。
また日常生活を送る上で、マンション業界の事情に精通している必要もない。
問題なのは、「そろそろマンション選びでも始めようかな」と思ったときに、何をどうしたらいいのか、手とり足とり教えてくれる親切な人が周りにいないことだろう。
仮に、相談できる建築士の知り合いがいたとしても、マンション業界に精通しているとは限らない。
生半可な知識で、モデルルームに行こうものなら、営業マンのセールストークの毒牙に絡め取られかねない。
では、どうすればいいのか?
ネット情報や、耳学問もいいが、本から知識を手に入れることだ。
「忙しいから、本など読む時間がない」「面倒くさい」などと言ってはいけない。
“一生の買い物”なのだから、高々数千円と数時間の投資を惜しむ理由はないはずだ。
具体的には、次の2冊を読むことを強くお勧めする。
流し読みでもいい。気になったときに、パラパラめくるのでもいい。
1冊目は『住まい買うとき売るとき '09→'10決定版 (住宅情報suumo)』。
マンションの選び方から、資金計画や契約の重要ポイント・節税方法まで、知っておくべき情報がとてもコンパクトにまとめられている。
版を重ねること、17年目のロングセラー。
マンション選びのための必携の教科書だと思う。
2冊目は、拙著で恐縮だが『マンション・チラシ解読術―“販促ワザ”を見抜く法 (中公新書ラクレ)』。
「予告広告」や「期分け」「新発売」など、62個のキーワードを軸に、“販促ワザ”の読み解き方を指南。
新書サイズだからすぐ読める。
少なくとも、“カモネギ状態”は卒業できる。
(本日、マンション広告なし)