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総務省が7月28日、「平成20年 住宅・土地統計調査(速報集計)」を公表。
この調査は1948年以来、5年ごとに実施されているもの。
「共同住宅は高層化が進行」という見出しのもと、次のようなくだりが気になった。
共同住宅を階数(建物全体の階数)別にみると、「6階建以上」が675万戸で共同住宅全体の32.6%、「11階建以上」は263万戸で12.7%、「15階建以上」は57万戸で2.8%。
平成15年と比べると、「6階建以上」は23.7%増、「11階建以上」は34.1%増、「15階建以上」は75.8%増と大幅に増加し、高層化が一層進行。
5年前(平成15年)のデータと比べて、増加率が高いからといって「高層化が一層進行」といえるのか?
公表資料の棒グラフは、3区分(1・2階、3〜5階、6階以上)でしか表現されていないので「高層化が進行」しているのかどうか分かりにくい。
そこで、「6階以上」をさらに3つ(6階〜10階、11階〜14階、15階以上)に細分化したうえで、面グラフを作成してみた(右上図)。
たしかに「6階以上」というくくりでは増加しているが、「11階以上」で見ると、さほど増加していないことが分かる。
よって、「高層化が進行」という表現は大袈裟にすぎると思う。