不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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値付け水準をチェックする裏ワザ

新築マンション単価推移(○○区)


本日、マンション広告3枚。

【予告広告】上野駅直通6分、駅徒歩10分。総戸数301戸(+161戸=462戸)、14階建。販売戸数未定、3LDK+S(70.12m2)〜4LDK(100.48m2)。予定販売価格3,800万円台〜6,100万円台、最多価格帯3,900万円台。平成22年3月上旬竣工(本チラシ掲載日の11カ月後)。

企業跡地に建つ大規模マンション。


在庫処理に苦戦しているデベロッパーが多い中で、A敷地(310戸)・B敷地(161戸)合わせて472戸を新規に発売しようとしている電鉄系のデベロッパー。
アウトレット化した投げ売りマンションとの価格勝負に伍していけるのか?
敷地の一部に、自社名を冠したビルが建っていたことから、割高な用地取得費を必要としなかったのか?


物件概要に目を凝らすと、予定販売価格が「3,800万円台〜6,100万円台」と記されている。
専有面積が70.12m2〜100.48m2だから、m2あたりに換算すると、最大で62万円/m2(=6,199万円÷100.48m2)、最低で54万円/m2(=3,800万円÷70.12m2)になる。
この地域(○○区)で発売単価54万円/m2〜62万円/m2という値付け水準は、高いのか安いのか?
値付け水準を具体的にチェックする裏ワザを以下に紹介しよう。


Yahoo!不動産」で首都圏・近畿圏・中部圏の過去5年間に発売された新築マンションの「発売戸数」や「平均坪単価」などの時系列データ(期間:6カ月・1年・2年・3年・5年)を調べることができる(グラフ表示機能もある)。

過去5年間(2004年10月〜2008年10月)と直近6カ月(2008年11月〜2009年2月)のデータをもとに、本物件の建つ地域(○○区)の「平均坪単価」を「平均m2単価」に換算し、グラフ化してみた。


2年前(2007年4月)に104.8万円/m2まで高騰したあと、徐々に値をさげているものの約70万円/m2付近で高止まりしている。
よって、本物件の発売予定単価(54万円/m2〜62万円/m2)は、この地域(○○区)の値付け水準としては、やや低めということになる。
ただ、4年半前(2004年10月)の52.4万円/m2の値付け水準と比べるとまだまだ高め。


本日紹介した値付け水準データは、対象地域(○○区)に登録されている新築マンションの平均値。
あなたがチェックしている物件の発売単価が、極端に高い場合あるいは極端に低い場合には、販売員にしっかりとその理由を確認しよう。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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