不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選びのためのお役立ち情報を提供しています


外国の町並みを”イメージ写真”として掲載したチラシは―


本日、マンション広告3枚。

東京駅直通16分(快速利用)、バス7分+徒歩4分。総戸数733戸、19階建。平成19年12月26日竣工済み(本チラシ掲載日の1年4カ月前)。

  • 【再登録受付住戸】販売戸数20戸、3LDK(106.14m2)〜4LDK(123.68m2)。販売価格6,340万円〜7,890万円、最多価格帯6,500万円。
  • 【先着順住戸】販売戸数5戸、1LDK+S(107.26m2)〜4LDK(123.68m2)。販売価格6,540万円〜7,510万円。
  • ※06年9月9日(土)、07年3月23日(金)・4月20日(金)・5月5日(土)・9月29日(土)・12月15日(土)、08年4月19日(土)・6月28日(土)・8月23日(土)・12月13日(土)、09年1月3日(土)の物件と同じ。

湾岸エリアに建つ、バス7分+徒歩4分の大規模マンション。


竣工して1年と4カ月が経過。
平均的なサラリーマンの年収倍率5倍を大きく超えて、売れ残っている「新古マンション」。
A4サイズでヨコ方向に開き見る、この変則チラシには、間取り図が3つ掲載されている。
そのうちのひとつ、「NEW」の表示が付いた4LDKの間取り図の説明を見て驚いた。

  • カリブ海コンフォートスタイル 114.3m2、4LDK+N+W
    • メキシコの有名建築家の思想を取り入れた、明るい色彩の室内
    • ※お部屋によって異なった色鮮やかな壁面になっています。

たしかに間取り図の壁断面がカラフルに着色されている。
洋室(主寝室)が赤色、リビングがオレンジ色、子供部屋が青色だ。
売れ残りの住戸の壁をヤケクソでカラフルに塗りたくったのか・・・・・・。
カラフルな壁の色は、カリブの気候風土には似合うかもしれないが、日本の四季には合わないと思う。


このチラシには、「※イメージ写真」との注釈付きで、カラフルな建物が並んだメキシコ(?)の町並み写真と同建物のクローズアップ写真も掲載されている。
これって、不当表示なんですよね。

すでに首都圏不動産公正取引協議会のホームページの「相談&違反事例集」から消えてしまったQAを再掲しよう。

■QUESTION
海沿いにある分譲マンションを販売するのですが、セールスポイントは海なので、これを強く訴えるために海外の有名リゾート地の海岸の写真を大きく掲載してもよいでしょうか?

ANSWER
結論からいいますと、お尋ねの広告は、物件の周囲の環境について、実際のものよりも著しく優良なものであると誤認されるおそれのある不当な表示に該当しますから、実施することはできません。
残念ながら、「イメージ写真」あるいは「実際のものとは多少異なります」等と説明しさえすれば、物件や周囲の環境とは異なる写真や完成予想図を掲載できると勘違いしている宅建業者や広告会社の人がいますが、全くの誤りです。
このような考え方による広告表示は、一般に打ち消し表示といわれていますが、このような表示は不当表示となることが多いと考えられます。
例えば、昔、馬肉の缶詰のレッテルに牛の絵を大きく描き、商品名を「大和煮風」としたり、少しばかり蟹肉や蟹汁を混入した蒲鉾の商品名を「かに風味」とし、包装紙の隅に「かに肉ではありません」との打ち消し表示したものがありましたが、このような表示は消費者に牛肉や蟹肉であると誤認されるとして、不当な表示として取り扱われました。
そこで、表示規約は、環境について現況に反する表示をしてはならないことを、第18条第38号(筆者注:現規約では第23条41号)で禁止しています。



よろしかったら 応援のクリックを!
 ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 住まいブログ マンションへ 人気blogランキングへ

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.