【予告広告】東京駅直通29分(快速利用)、駅徒歩20分。総戸数252戸、14階建。販売戸数未定、3LDK(86.26m2)〜4LDK(148.71m2)。販売価格未定。平成22年6月中旬竣工(本チラシ掲載日の1年4カ月後)。
無線中継所に隣接した大規模マンション。
「建物概要」に目を凝らすと、「敷地が転借地権(底地人:千葉県)」となっている。
借地期間は建物竣工後30年だが、「更新可」と表記されているから、30年後に千葉県に契約更新料を支払えば、さらに20年間(借地借家法では、最初の更新は20年)はマンションに住み続けられそうだ。
それよりも気になるのは、次の記述だ。
本物件に隣接して無線中継所がございます。
ならびに約240mのところに○○終末処理場(下水処理場)がございます。
ゴマ粒サイズの文字で記された「物件概要」といえど、このように迷惑施設の存在が明記されたチラシを見たのは、4年半の「観測史上」初めてのことだ。
さすが、大手のデベロッパーは違うなと思って、B3判チラシのオモテ面一杯に掲載されている航空写真を見て、ガッカリした。
湾岸エリアに建ち並ぶマンション群を背景に、本物件の敷地が真っ赤なじゅうたんが敷かれたように表示されているのだ。
また、敷地を含む周辺の写真がピンボケになっている。
なぜ肝心の敷地とその周辺をピンボケにするのか?
また、敷地をよくある緑色ではなく、真赤で表示しているのか?
敷地の南東に隣接している高さ69.41mの赤白に塗られた無線中継鉄塔を目立たせないためだとういうことが容易に想像される。
14階建のマンションの南東側に道路ひとつ挟んで立つ高さ69.41mの赤白鉄塔は、絵にしてみると、たしかに異様だ(右上の図参照)。
航空写真をぼかしたくなる気持ちは分かるが、「物件概要」に迷惑施設(中継鉄塔と下水処理場)を明記した前向きな姿勢との一貫性が見られないところが惜しまれる。