不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選びのためのお役立ち情報を提供しています


土壌浄化工事が完了した工場跡地なのだが

【予告広告】東京駅37分(途中快速乗り換え)、駅徒歩11分。総戸数303戸(総計画戸数1,453戸)、14階建。販売戸数未定、2LDK(71.34m2)〜4LDK(120.45m2)。予定販売価格2,600万円台〜6,100万円台、予定最多価格帯3,300万円。平成21年3月中旬竣工(本チラシ掲載日の6カ月後)。

  • 1,453戸のビックスケールで誕生。

新聞全紙大のチラシのオモテ面に、大規模マンションの開発を喧伝するキャッチコピー。
この不動産不況のおり、1,453戸は、とてもチャレンジングな戸数だ。
ただ、よく読むと、1,453戸は、これから建築確認取得予定の2棟(307戸と272戸)を含んだプロジェクト全体の戸数。
都心への通勤の便は、いまいちだが、「駅徒歩11分」というのは悪くはない。
用途地域は? と思って、「物件概要」に目を凝らしてみたところ、どこにも記載されていない!
物件のホームページにも表示されていない!
業界の自主ルール「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」第4条(必要な表示事事項)の別表6(新築マンション)では、チラシでもインターネットでも「用途地域」を表示しなければならないことになっているのだぞ!
しかたがないので、いろんなサイトを調べてみたら、本物件の敷地が「工業地域」であることが判明。
工業地域とは、主として工業の利便を増進するための地域(都市計画法第9条)。
住環境からは、ほど遠い用途地域だ。
さらにネットサーフィンを続けていくと、驚きの事実を発見。
本物件の敷地は、昨年8月末に土壌浄化工事が完了した工場跡地なのだが――。
市のホームページに、先週の水曜日(9月10日)、敷地内に設置していた10本の監視井戸のうちの1本から、環境基準の17倍のホウ素が検出された旨が公表されていたのだ。
土壌浄化工事が行われた敷地であることは、チラシにはもちろん表示されていない。
契約時の重説(重要説明事項)で明らかにするつもりなのか・・・・・・。

(本日、マンション広告14枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.