不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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バルコニーの手すりは、縦桟形状が基本

(C)BL認定基準[墜落防止手すり]
幹線道路沿いに建つ、振興デベロッパーによる中規模マンション。

【第1期予告広告】大手町駅直通14分、駅徒歩20分。総戸数59戸(管理事務室、集会室各1戸含む)、5階建。販売戸数12戸、2LDK(60.09m2)〜4LDK(106.43m2)。販売価格未定。平成20年12月下旬竣工(本チラシ掲載日の8カ月後)。

B3判のチラシ裏面に、心地よさそうなキャッチコピーが――。

  • 人が集い、この街とともに成熟を深めていく。
  • 邸宅感を醸し出す、洗練されたレジデンス。

さらに、1級建築士の言葉が続く。

  • イメージしたのは、巨大な帆船の白いカンバス。都心に近く、水と緑の潤いも享受できるこの地に57家族が集い、未来へ夢を広げていくとき、建物自体も共に成熟を深めてくことで、それぞれのライフスタイルを彩り豊かに演出できる存在でありたい。

外観CGを見る限り、外壁を白と黒茶のタイルでデザインしたり、妻側のバルコニーを半円形にしたり、この1級建築士のこだわりが感じられる。
でも、よく見ると、一部のバルコニーの手すりや窓からの転落防止柵が、横桟(よこさん)になっている!
国の公営住宅建設基準では、バルコニーの手すりとして、横桟形状は避けるようになっているのに。
どういうことかというと、横桟形状だと、幼児が桟を足がかりにして柵を乗り越え、転落してしまう恐れがあるからだ。
バルコニーの手すりは、縦桟形状が基本。
しかも縦桟の間隔は、幼児の頭が通らないよう、11cm未満とすることがBL(ベターリビング)の「墜落防止手すり」の認定基準にもしっかり示されている。
マンションは見た目も大切だが、機能性(安全性)の確保を優先すべきだろう。

(本日、マンション7枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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