先週竣工した新興デベロッパーが建てた小規模マンション。
【第1期本広告】東京駅直通13分、駅徒歩14分。総戸数29戸(管理事務室1戸含む)、8階建。販売戸数8戸、3LDK(68.84m2〜76.65m2)。販売価格3,490万円〜5,780万円。平成20年1月16日竣工済み(本チラシ掲載日の年前の週)。
- 敷地内駐車場100%確保 無料より
なっ なんだ、この「無料より」という表現は。
物件概要をよく読むと、次のように記されている。
- 駐車場/敷地内に28台(機械式27台(月額使用料/0円)・平置1台(月額使用料/8,000円)(身体障害者優先))
やたらとカッコの多い記載だが、ようするに身障者優先の平置1台分だけが月額8,000円で、それ以外は“無料”ということのようだ。
それにしても、自転車置場が月額200円・300円、バイク置場が月額1,500円と有料なのに、駐車場がゼロ円という設定はあまりにも消費者をバカにしていないか。
念のために電話取材してみた。
- 筆者「自転車置場の使用料が有料なのに、駐車場の使用料が無料なのは、なぜですか?」
- 男性販売員「身障者用の平置き1台分は8,000円となっています。それ以外の駐車場は料金を設定に入れてないんです」
「料金を設定に入れていない」という男性の説明は、かなり曖昧。
- 筆者「駐車場の維持管理費は別途徴収されるという意味でしょうか?」
- 男性販売員「通常は、駐車場使用料として徴収する場合がありますが、今回(の物件)はそういう(無料という)計算になったんです」
「そういう計算」という補足説明でも、まだ曖昧。
- 筆者「管理費の中から、駐車場の維持管理費を捻出するということですか?」
- 男性販売員「無料ということです」
ここから、男性販売員と話がかみ合わなくなってきた。
駐車場の使用料が“無料”ということは分かったが、機械式駐車場の維持管理費がどのポケットから出てくるのか、明確な回答は得られないままだ。
- 筆者「たとえば、駐車場の機械が故障した場合の修理費は、別途集めるということなのでしょか?」
- 男性販売員「いいえ、長期修繕計画予算の中に見込んでいます」
駐車場の修繕費用は修繕積立金の中に見込んでいるという。
- 筆者「自転車置場やバイク置場の使用料は有料なのに、駐車場が無料なのはなぜですか?」
- 男性販売員「駐輪場は、自転車の出し入れがしやすい下段が300円、上段が200円です。バイクは月1,500円で、それらは収益としてみています。駐車場の料金設定とは考え方が違うんです」
駐輪代、バイクの駐車代は、管理費あるいは修繕積立金に「収益」として見込むと説明するものの、駐車場“無料”の料金設定との違いを十分に説明されないまま電話取材終了。
駐車場“無料”とはいうものの、結局のところ管理費または修繕積立金から充当することになるのではないか。
駐車場使用料の有料化をあらためてマンション管理組合で、決議するにしても容易ではないだろう。
維持管理に費用がかかる機械式駐車場の使用料を“無料”と設定したデベロッパー。無責任過ぎないか・・・・・・。
(本日、マンション広告1枚)