不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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外壁仕様とは|マンション広告の用語解説

マンションの外壁仕様は、タイル仕上げが一般的。
でも、なかには建設費の安い吹き付け仕上げである場合が。
また、デザイナーズマンションとか言って、コンクリート打ち放し仕上げなんてのもある。打ち放しコンクリート面を保護するコーティング剤が施されてたとしても、十数年ごとにやりかえる必要がある(維持保全費がかかる)。


もくじ



東京湾を望む写真や見栄えのする周辺ホテルの外観写真などがシッカリと掲載されている折り込み広告。
なのに、肝心のマンションの外観CGは掲載されていないのは、なぜか?

そのあたりの理由を知りたくて、モデルルームに電話をかけて訊いてみた。

マンションの外壁仕様を電話で聞いてみた

  • 筆者「チラシには外観のわかるCGがないのですが、どのような外観になるのですか?」
  • 女性販売員「少々お待ちください。・・・・・・(他のスタッフに確認している様子)。イメージ写真はまだできていません」
  • 筆者「まだできていないのですか?」
  • 女性販売員「パンフレットをお送りいたしますが――」


  • 筆者「外壁の仕様はどうなっていますか?」
  • 女性販売員「少々お待ちください。・・・・・・(他のスタッフに確認している様子)。分かりません」
  • 筆者「外壁はタイルなのでしょうか、吹き付けなのでしょうか?」
  • 女性販売員「少々お待ちください。・・・・・・(他のスタッフに確認している様子)。分かりません」


  • 筆者「『分からない』というのは、まだ決まっていないという意味でしょうか?」
  • 女性販売員「少々お待ちください。・・・・・・(他のスタッフに確認している様子)。まだ決まっていないということです」
  • 筆者「仕上げ表で確認できませんか?」
  • 女性販売員「少々お待ちください。・・・・・・(他のスタッフに確認している様子)。だ上がってきていません」


  • 筆者「『上がってきていない』というのは、どういう意味でしょうか?」
  • 女性販売員「不動産会社から、まだ仕上げ表が上がってきていません」


  • 筆者「外壁にタイルを採用しないこともあるのでしょうか?」
  • 女性販売員「少々お待ちください。・・・・・・(他のスタッフに確認している様子)。タイルか吹き付けか、まだ決まっていません」

この要領を得ない女性販売員の説明が正しいとすれば、本マンションの外壁仕様は、まだ決まってないということになる。

「吹き付け仕上げ」は建設費は安価なのだが

タイル仕上げであれば、高級感があるだけでなく、外壁のコンクリートをしっかり保護してくれる。
一方、吹き付け仕上げとなると、タイル仕上げに比べて、高級感に欠ける。

また、吹き付け仕上げは、建設費は安価なのだが、外壁コンクリートの保護機能の回復と、美観維持の観点から10年程度ごとに吹き付けし直す必要がある。

一般の人が、チラシをみただけで、外壁がタイル張りであるか否かまで関心を寄せることはあまりないだろう。
仮にチラシにマンションの外観CGが掲載されていたとしても、遠目であれば、外壁の仕様はまでは分からない。

仕上げ表が入手できれば、タイル仕上げか否か分かるのだが、一般の人が仕上げ表をうまく読み解けるかどうかというハードルがまだ残っている。

外壁に吹き付け仕上げを採用した場合、分譲価格を抑えることはできても、毎年の外壁の修繕費用はかさむ。
マンションの外壁仕様に少しは関心を持ってもよさそうだ。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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