不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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抽選とは|マンション広告の用語解説

マンションの抽選とは、ある意味で儀式に過ぎない。
売れ残って困るのは、売り主だけでなく、既購入者も同じで、抽選の事前調整が行われている場合がけっこうあるからだ。

デベロッパーの思い

デベロッパーにすれば、モデルルームを訪れた人の希望にそって、事前に十分に調整を施し、希望住戸がかち合うことを避け、できるだけ「完売」したいところ。
それでも、調整しきれなかった場合には、抽選に及ぶわけだ。

抽選になったからには、デベロッパーとしては、現在住んでいるマンションを転売できることが購入条件の人だとか、ローン審査が通るかどうかわからない人よりも、確実に購入してくれる優良顧客に当選してほしいはずだ。

クジを操作をすることは可能なのか?

優良顧客に当選させるべく、クジを操作をすることは可能なのか?
希望住戸のかち合った数に応じてサクラを準備することで、優良顧客の当選確率を高めることは論理的には可能だ。

たとえば、ひとつしかない最上階の角住戸をA・Bの二人が希望していたとしよう。
どうしても優良顧客Aに当選させたい場合、サクラが3人いれば、5人で1つの住戸を争うことになるので、その当選確率は5分の1だ。
サクラが当選した場合には、優良顧客Aに譲ればいいのだから、Aの実質的な当選確率は5分の4と高くなる。

サクラの効果はそれだけにとどまらない。
応募者数が販売戸数に満たない場合には、抽選会場の賑わいを演出できる効果もある。
抽選会場でこのようなサクラ作戦が展開されているのか否か、真偽のほどは定かではないが。

消費者にできること

消費者にできることといえば、抽選前にデベロッパーが行う人気住戸の調整時に、自分の望んでいる住戸を強く訴えることだ。
ゆめゆめ第二希望など申告してはならない。あわせて自分に購買意欲と購買能力があることを主張することも忘れずに。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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