不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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個人情報とは|マンション広告の用語解説

アンケートを書くだけで、一人当たり1,000円分のQUOカードをもらえるなら、アンケートに答えてもいいと考える人は多いかもしれない。
では、「1,000円分のクオカードと引き換えに、自分の個人情報を売りますか?」という質問を投げかけると、多くの人は「自分の個人情報はそんなに安くない!」と憤慨されるのではないだろうか。

マンションチラシに付いているアンケート葉書

マンション・チラシにキリトリ線付きのアンケート葉書がついていることがある。
「現在のお住まい」「ご家族人数」「ご職業」「ご勤務先」「ご年収」などなど、あまり訊いてほしくないような個人情報を記入する欄が設けてある。
キリトリ線付きのアンケート葉書の脇には、ゴマ粒よりも小さな文字で、次のような「個人情報のお取り扱いについて」の説明が記されている。

弊社は、お客様の個人情報(氏名、住所、電話番号等)を、以下の目的に利用いたします。

  • (1) 次の事業に関する情報・サービス提供のための郵便物、電話、電子メールもしくは訪問による営業活動のため。
    • 不動産の売買、仲介、賃貸、管理
    • 建築工事請負、不動産特定共同事業等
  • (2) 顧客動向分析もしくは商品開発等の調査分析のため。
  • (3) 書面、電子メール等による弊社グループ会社への提供。ただし、ご本人からのお申し出がありましたら提供は停止いたします。

個人情報は「訪問等による営業活動」に利用される

上記(1)によれば、本物件の売り主は、アンケート葉書で取得した個人情報を「訪問等による営業活動」に利用できることになる。
自宅まで押しかけてくる営業活動を望む消費者は少ないと思う。
しかも、その営業活動に、「訪問等」という「等」を付けることによって、営業マンに大幅な裁量権を与えているようで、なんとも居心地が悪い。
「等」の内容も明らかにしてほしいものだ。

個人情報がグループ会社に拡散される

さらに気になるのは、(3)にあるように、個人情報を「グループ会社への提供」されることだ。
「ご年収」を含めた個人情報がグループ会社に拡散することは、消費者利益につながるとは思えないし、そのような個人情報の拡散を望む人は多くないはずだ。
「ご本人からのお申し出がありましたら提供は停止いたします」と但し書きするくらいならば、最初から個人情報をグループ会社に提供することを考えるべきではない。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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