都心まで若干遠めの激安大規模マンション。
大手町駅直通36分(快速利用)、駅徒歩13分。総戸数170戸、12階建。販売戸数17戸、3LDK(71.25m2)〜4LDK(90.03m2)。販売価格2,078万円〜3,188万円、最多価格帯2,600万円。平成18年9月26竣工済み(本チラシ掲載日の1カ月前)。
- 8月21日(日)、7月16日(日)、7月28日(金)の物件と同じ。
3つの間取り図のヨコに、それぞれ次のような「ご購入の返済例」が併記されている。
- Lタイプ 4LDK 85.39m2 2,958万円(税込)
- 自己資金(頭金)328万円、月々返済額75,481円、ボーナス時返済額0円
- Hタイプ 3LDK 80.41m2 2,388万円(税込)
- 自己資金(頭金)108万円、月々返済額65,436円、ボーナス時返済額0円
- Nタイプ 4LDK 90.03m2 2,908万円(税込)
- 自己資金(頭金)148万円、月々返済額79,185円、ボーナス時返済額0円
上記は、本物件の販売提携をしている〇〇銀行による「年1.1%(2年固定金利)」を利用した場合の返済例だ(35年返済のはずだが、返済年数が記されていない!)
1.1%という優遇金利ではあるが、2年固定だから、3年以降の負担が重く圧し掛かってくる可能性が大きい。
例えば、Hタイプ 3LDK 80.41m2 2,388万円の住戸について、金利を変えてみると――。
- 2年固定金利(1.1%)⇒65,436円/月
- 5年固定金利(3.3%)⇒95,946円/月
- 10年固定金利(3.8%)⇒102,889円/月
- 20年固定金利(4.6%)⇒114,497円/月
と、このように広告の返済例65,436円/月が、20年固定金利(4.6%)では114,497円/月にもなってしまう。
気を付けましょう!
ところで、3つの住戸の返済例として示された頭金は――。
328万円(Lタイプ)、108万円(Hタイプ)、148万円(Nタイプ)と、なんとも中途半端な数字だ。
一般的に言われている、「頭金は購入価格の2割」でもない(2割を大きく下回っている!)。
頭金の謎を解明すべく、電話取材してみた。
- 筆者「返済例では、90m2の住戸の頭金が148万円となっていますが、なにかルールでもあるんでしょうか?」
- 男性販売員「特にありません」
- 筆者「148万円というのは、中途半端な数字ですが、なにか意味があるのでしょうか?」
- 男性販売員「購入されるターゲット層の支払いを考えているのだと思います」
- 筆者「頭金148万円の場合、月々の返済額が返しやすい数字(79,185万円)ということですね」
- 男性販売員「・・・・・・」
- 筆者「月々の返済額から、(8万円を下回るよう)逆算して、頭金を計算したということでしょうかね」
- 男性販売員「そうですね」
- 筆者「では、85m2の住戸の頭金が328万円となっているのは、なにか理由があるのでしょうか?」
- 男性販売員「(頭金は)50万円でも100万円でもかまいません」
- 筆者「でも、328万円はキリの悪い数字ですよね。」
- 男性販売員「・・・・・・」
- 筆者「なぜ300万円のようなキリのいい金額としていないのでしょうか?」
- 男性販売員「特に理由はないと思いますが・・・・・・」
返済例の頭金の数字が中途半端な理由は、結局不明のままだ。
返済例に記された頭金の数字の謎、どなたか解けますか?
(本日、マンション広告4枚)