土曜日、マンション広告3枚。
大手町駅直通19分(快速利用)、駅徒歩14分。総戸数34戸、7階建。販売戸数4戸、2LDK+S(70.14m2)〜4LDK(84.14m2)。販売価格3,398万円〜4,118万円。平成18年10月下旬竣工(今月竣工)。
- 新築マンション分譲価格
- 2003年70m2(約3,133万円)が、2006年70m2(約3,768万円)となり、(約635万円)の上昇傾向となっている。
A4サイズの広告のオモテ面にグラフを掲載し、この3年で70m2新築マンションの分譲価格が「約635万円」上昇したことが謳われている。
この結果を踏まえ、さらに次のような奇妙な文章が続いている。
- このグラフを見ると〇〇市では、年々マンション分譲価格が上昇していることがわかります。
- 坪単価は3年間で約40万円も高騰しています。
「約40万円」というのは、約30万円(=635万円÷70m2×3.3)の計算ミス。
- 一坪で40万円高くなるということは、例えば80m2で3,500万円のマンションが3年後には4,460万円にもなってしまうということ。
「約40万円」の計算ミスを「約30万円」に修正すると――。
80m2、3,500万円のマンションの3年後の価格は、4,460万円ではなく、4,230万円(=3,500+30÷3.3×80)。
- 本格的な景気回復も噂されている昨今、この状況をどうお考えになりますか?
この怪しげなフレーズに引っ掛かかるのは、次の2点。
ひとつは、これまで70m2の住戸モデルで話をしていたのに、上昇価格の大きさを強調できる80m2の住戸モデルにすりかえている点。
二つ目は、過去3年間の上昇傾向が、今後3年間についても上昇するとしている点。
今後3年間のマンションの分譲価格が、上昇するのか下降するのか、推定するのは勝手だが、誰にも分からないことだ。
だれにも分からないことなのに、3年後のマンション価格が3,500万円から4,460万円に上昇すると煽るのは、消費者誤認誘発違反だろう。
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