不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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住宅情報誌の無料化のカラクリ

9月頃から、駅、コンビニ、書店などのラックで無料の住宅情報誌を入手できるようになった。
1都3県の新築マンション情報が掲載されている「住宅情報マンションズ」と一戸建て、マンション、土地の情報を集めた地域限定の「住宅情報タウンズ」だ。
それまでは、首都圏版(約5万部発行)としては、1部280円で売られていた。

住宅情報誌の無料化は、消費者の利益につながっているのか?

「首都圏新築マンション購入者の7割は都内23区に通勤しており、標準的なマンション物件情報は無料の形で駅などで配ったほうが効果的と判断した。有料での販売部数が減少傾向となっていることも理由だ。

(2005年7月8日 asahi.com)

asahi.comの記事を読む限り、無料化は発行元の都合のようにもみえる。
住宅情報誌が無料になったとしても、最終的にはマンション購入者がデベロッパーの宣伝広告費として、情報誌代を負担していることに変わりはない。

発行元の視点は、広告主に偏っていないか?

でも、問題は、さらに別なところにある。
有料の時代には、住宅情報誌の発行元は、情報誌代を支払う読者と広告主の双方に顔を向けていたはずだ。
でも、無料となった今は、広告主だけが、発行元のスポンサー(資金源)だ。
発行元の視点は、広告主に偏っていないか?

住宅情報タウンズ(〇〇地域版)9月28日号の冒頭に次のような記事がある。

マンション探しの4大不安を解消しよう!
住宅関連雑誌発行の実績を生かして、「個別相談会」を企画しました。今回は○○エリア限定で、後悔しないマンション探しのお手伝いをします。

  1. 「売る側のアドバイスだけではちょっと不安」を解消
  2. 「私の場合、どうしたらいいの?」を解消
  3. 「広告だけでは分からない情報が多い」を解消
  4. 「情報が多いとかえって選べない」を解消

広告主が資金源となった、発行元が主催する「個別相談会」で、「『売る側のアドバイスだけではちょっと不安』を解消」するという。

「個別相談会」で、はたしてアドバイザーは中立的な立場をまっとうできるのか―。
「無料」という謳い文句を見かけたとき、費用負担のカラクリはどうなっているのか。
無料雑誌をみて、無料の「個別相談会」に参加される方は、この辺の事情を常に念頭において、注意深く対応しょう。

(本日、マンション広告なし)

2020年6月1日、このブログ開設から16周年を迎えました (^_^)/
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