不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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新聞の見開き全面カラー広告の掲載料はいくらか?

金曜日、マンション・チラシ11枚。

田町駅徒歩8分。総戸数833戸、49階建。販売戸数345戸、1LDK(47.06m2)〜3LDK(175.83m2)。販売価格3,150万円〜23,000万円、最多価格帯6,200万円台。平成19年3月末日竣工(本チラシ掲載日の1年9カ月後)。

官(都と区)・公(都市再生機構)・民(民間事業者)が力をあわせてすすめる街づくりプロジェクト。
6万m2の「島」に40階を超える複数の超高層マンションが計画されている。開発の規模もデッカイがマンション・チラシもB4サイズのカラー刷り4枚組みと大掛かりだ。

  • いつも隅っこで小さくなっている“物件概要”を、大きく読みやすくしました。

チラシの最後のページには、紙面の3分の2ほどを「物件概要」が占めている。5mm角くらいの、とても大きな文字で掲載されている。徒歩(⇒人が歩く姿の絵)、JR山手線(⇒電車の絵)など、ところどころ、文字の横に漫画も描かれていて、チラシをあまり見慣れていない人に読みやすくなるよう工夫が凝らされている。
本物件については、有名タレントを起用したテレビCMも盛んに流されているが、新聞広告もかなり派手だ。
デベロッパーが本日の新聞広告に投じた広告掲載料は、いったいどの程度なのか?
朝日新聞のホームページにある「広告料金シミュレーター」を利用して、以下に推定してみよう。
二連版(=見開き全面)でカラー刷り、繁忙期(通常期の3%増し)、6ヵ月間に計6回、同様の広告を東京本社版に掲載する条件で計算すると、一回あたりの広告掲載料は43,565,000円(消費税別)となった。
なっ、なんと1回の新聞広告掲載料金が、マンション1戸ぶんに相当するのだ。
ちなみに、同朝刊に半紙大のモノクロ広告を出していた、芸能人の写真も写っている超高層マンションの広告掲載料金も計算してみた。
21,240,000円(消費税別)。こちらは、マンション半戸ぶんの費用だ。
本日の朝刊には、「有料の住宅情報誌、無料に」という記事が掲載されている。
リクルート社が発行している「週刊 住宅情報スタイル」を首都圏版に限り、無料化するというのだ。「住宅情報マンションズ」として、首都圏の駅やコンビニで8月下旬から配布するそうだ。
この住宅情報誌の無料化にしても、直接的に費用を負担しているのは、物件情報を提供しているデベロッパーなどだが、回りまわって、最終的に費用を負担することになるのは、マンションを購入した人たちということになる。
テレビCMにしろ、新聞広告にしろ、これらの膨大な宣伝広告費を負担するのは、最終的にはマンション購入者だ。
だから、マンションの品質とほとんど関係ない、芸能人を使ったイメージ広告にお金をかけるのではなく、優良な情報提供の手段として、広告媒体にお金を投じてほしいものだ。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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