不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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配置図の空白域に魔物が潜んでいないか?


日曜日、マンション・チラシ1枚。

  • 2月27日(日)、3月12日(土)の物件と同じ。

東京駅直通24分、駅徒歩5分。総戸数1211戸、22階建。販売戸数未定、3LDK(70.52m2)〜4LDK(122.72m2)。販売価格未定、最多価格帯3,300万円台。平成19年1月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年9カ月後)。

駅チカで、幹線道路を挟んで大型ショッピング・モールもあるなど、とても利便性が高いのに、3LDK/80m2台の分譲価格が3,200万円台と安目なのは、なぜか?
答えは、配置図の広い空白域にある。
インターネットの地図で調べると一目瞭然。マンションのすぐ西側に爆音を発するオートレース場がある。
オートレースの年間開催日数は108日(平成15年度)。場外発売の83日を含めると合計191日もある。開催日は土日・祝祭日だけかと思ったら、平日もしっかり開催されている。
オートレース人気が下降気味とはいえ、平均入場者数は4,500人と周辺環境に影響を与えるには十分な多さだ。
しかも主催者側は、オートレース人気を上昇させるべく、ナイター開催を提言(産業構造審議会車両競技活性化小委員会資料)しているのだから、周辺住民はたまったものではないだろう。
本マンションの竣工は、約2年後。そのうち、赤字のオートレース場は廃止になるものと期待しても、そうは問屋がおろさない。
平成14年に同オートレース場の30年間(平成44年まで)の地上権設定計契約が締結されたからだ。
本マンションに永住を決めた人は、少なくとも25年間(=44年−19年)は爆音に耐えなければならない。
しかも幹線道路を挟んだ北側の広大な空白地域には、なんと競馬場もある。
オートレース場と競馬場のダブルパンチで、周辺の交通渋滞はかなりのものだろう。
こんなにも周辺環境に悪影響を与える施設があるにもかかわらず、チラシには具体的な記述は一切ない。
土地勘のない人がマンション周辺のオートレース場や競馬場の存在を気付くのはかなり難しい。
ただ、次の大原則さえ知っていれば、このような迷惑施設の存在に気付くことができるかも知れない。

  • 配置図の空白域は、魔物が潜んでいる可能性があるから、必ずチェックすべし!
2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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