不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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外断熱工法を採用している数少ない物件

金曜日、マンション・チラシ6枚。

新宿駅直通35分、駅徒歩7分。総戸数35戸、8階建、1ROOM(36.88m2)〜4LDK(99.47m2)。平成17年9月中旬竣工(9ケ月後)。

外断熱が売りの小規模マンション。

  • 快適な居住空間をつくる外断熱工法
  • 構造材には100年耐久コンクリート
  • 断熱性の高い樹脂製サッシ
  • 熱の放射を抑えるLow-E複層ガラス
  • 断熱材入り玄関ドア
  • 耐久性に優れたステンレス給水管

外断熱工法は、北海道など冬期に24時間暖房を必要とする寒冷地では常識だが、関東・関西などの温暖地域ではまだあまり普及していない。
外断熱工法とは、平たくいえばマンションのコンクリート躯体の外側全体を断熱材ですっぽり覆う工法のこと。
一般的な内断熱工法がコンクリート躯体の内側に断熱材を施されているのに対して、外断熱工法は、コンクリート躯体の外側が断熱材で覆われていることから、魔法瓶のお湯が冷めにくいように、冬は住戸内の温度が下がりにくく、省エネ的でかつ快適だ。
でも、外断熱工法は、逆に夏は室内の熱が内部にこもりやすく必ずしも有利とはいえない。また、マンションの外観デザイン上の制約が大きいことや割高なことなどから、あまり普及していないのが現状だ。
23区で外断熱工法を採用しているマンションをリクルートの「住宅情報ナビ」http://www.jj-navi.com/で、検索してみた。
23区の新築マンション648件のうち、外断熱が採用されているのは、本物件を含めたったの7件(1%)だ。

本物件は、幹線道路沿いにあることや住棟が西面していることなど、立地環境的にはあまり恵まれていないが、建物のグレードはかなり高い。
外断熱工法だけでなく、サッシやガラス、玄関ドアの断熱仕様にも油断がなく、全体的なバランスがよくとれている。また、ステンレス製の給水管を採用していることなど、デベロッパーの時代先取り精神が隅々まで感じ取れる。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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