不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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駅チカのマンションは、鉄道騒音に耐えるしかない?

駅チカのホテルと駅チカのマンションとでは大違い

ホテルは、駅に近い方が何かと便利です。
駅に近いからといって、ホテルに宿泊して外部の騒音が気になる人はあまりいません。
なぜならば、ホテルの窓面積は小さいですし、場合によっては二重窓仕様で、外部からの騒音を完璧にシャットアウトしているからです。
そもそもホテルは、1年中空調がきいており、窓を開け放すことが少ないので、宿泊者にとって、外部騒音が気になることはないのです。
でも、マンションの場合には、1年中窓を閉め切っておくわけにはいきません。


駅に近いマンションでは、高層階の住戸ほど騒音値が大きい

操車場跡地に計画された大規模マンションのように、駅徒歩数分で通勤の便が抜群であっても、鉄道騒音が気になるところです。
鉄道騒音は、間欠騒音ですので、特に列車通過時の騒音の大きさが問題となります。
仮に、特急電車も必ず停車する駅で、列車が通過するときに生じる騒音の問題がないから大丈夫かといえば、そうとはいえません。
構内放送やけたたましい発車合図のベルをいまだに鳴らしている駅もあります。


ある「鉄道騒音の実測例」によれば、
線路から水平距離35m離れた地点の中音域(周波数500Hz)で、
・1階レベルの騒音値が約60dB、
・地上29m(10階相当)の騒音値が約70dBです。
つまり高層階の住居は、1階の住戸に比べて約1.2倍(=70÷60)ほど、やかましいということになります。
高音域(1〜4kHz)についても、1階の住戸に比べて、概ね1.2倍となっています。
音のエネルギー密度(強さ)は、距離の2乗に反比例して小さくなります。ですから、線路からの直線距離では、高層階の住戸のほうが1階住戸よりも離れているので、騒音値が小さくなってもいいようなものです。
でも、実際には高層階の住戸は、1階住戸に比べて遮られるものがないので、騒音の距離減衰による低減効果よりも、直接伝搬する影響のほうが大きい。その結果、鉄道に近いマンションでは、高層階の住戸ほど、騒音値が大きいことになるのです。


サッシの遮音性能をチェックしましょう

鉄道騒音の懸念があるにもかかわらず、駅チカのマンションを選択される方は、サッシの遮音性能をチェックしましょう。
日本建築学会の室内騒音に関する適用等級によれば、

  • 特級(遮音性能上、非常に優れている)で、30dB
  • 1級(遮音性能上、好ましい)で、35dB
  • 2級(遮音性能上、ほぼ満足できる)で、40dBです。

例えば、外部騒音が70dBとすると、室内騒音レベルの1級(35dB)を満足するためには、T-35等級の遮音性能をもったサッシが必要となります。
外部騒音が大きく、T-3等級以上の遮音性能が必要な場合には、防音合わせガラスか二重窓での対応が必要です。


できれば、駅徒歩10分程度がベター

毎日の通勤時間のことを考えると、確かにマンションは駅に近いほうが便利なのですが、上述のように、外部騒音環境的には、あまり望ましいとはいえません。
駅チカマンションに住んだ場合、鉄道騒音から開放されるのは、終電から始発までの数時間です。
春・秋の気候の良いシーズンには、窓を開け放って心地よい自然の風を感じて過ごしたいものです。そのためにも、マンションは駅徒歩10分程度の距離がベターです。

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2019年6月1日、このブログ開設から15周年を迎えました (^_^)/
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