不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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免震マンションは買いか?

東京駅直通29分、駅徒歩14分。総戸数184戸、21階+8階建、3LDK(81.10m2)〜5LDK(139.31m2)。平成18年3月竣工(1年6ヶ月後)。

「ベイタウン初採用の設備と安心の免震構造を採用」とのこと。よく読むと、初採用なのは、「携帯電話やパソコンから、お風呂や床暖房をコントロールする、東京ガスの『Remote+』」のほうらしい。
「免震構造」のほうは、ベイタウンで初めてではないようだ。
「免震構造」とは、建物と地盤の間に免震装置を設け、強い地震力による水平動を直接建物に伝わらないようにした構造のこと。免震構造の建築物は、一般構造と比べて1/3〜1/10に地震力を減らすことができる。

気になる維持管理費は、200戸規模のマンションで、300〜500円/月・戸(社団法人日本免震構造協会の資料)。
マンションの免震装置の多くは、積層ゴム方式を採用している。その積層ゴムの耐用年数は、おおよそ60年(同資料)だそうだ。鉄筋コンクリートでできたマンションの寿命が大体60年くらいだから、積層ゴムも60年もてば問題ない。
でも、日本に免震マンションの第1号が登場したのは「八千代台免震住宅」の1983年だから、まだ20年しか経っていない。
もし、積層ゴムの寿命が60年を下回るようだと、途中で取り替えなければならなくなる。
マンションの基礎部に設置されている積層ゴムを取り替えるとなると、膨大な費用がかかることは想像に難くない。
免震マンションを購入される方は、将来積層ゴムを取り替えずに済むことを祈るしかない。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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