収納率とは専有面積に占める収納部の面積の割合。マンションでは8%が一般的といわれている。
ここに小規模マンションの広告がある。
大手町駅直通14分、駅徒歩9分。総戸数36戸、8階建、専有面積60.51〜82.77m2の小規模マンション。平成16年9月下旬竣工(2ヶ月後)。
「たっぷり収納率」として、3LDK(82.77m2)が11.1%、3LDK(78.89m2)が10.4%、3LDK(73.86m2)が10.4%と記載されている。
実際に収納率を計算してよう
面積計算を簡単に済ませられるよう、比較的間取りがシンプルな3LDK(78.89m2)を選んだ。
物差しで間取りのタテ・ヨコの寸法を測ろうとしても、チラシには縮尺が表示されていない。
でも、収納の面積ではなく、収納の「率」を計算すればよいので、実際の長さを正確に把握する必要はない。つまり、物差しの目盛りをそのまま読み取って、次式の計算をすればよいのだ。
押入、ウォークインクローゼットなど、床から天井まで収納可能な部分のみ、収納面積としてカウントした結果、専有面積に対して、収納率は10.8%であった。
チラシの10.4%と概ね合っている。
収納率の定義は明確ではない
収納率8%が一般的といわれているので、10%超というのは確かに「たっぷり」と謳ってもよいだろう。
実は、収納率の定義は、公的に定められているわけではない。
デベロッパーによっては、流し台や洗面化粧台、トイレ上部の収納棚まで収納面積にカウントすることがあるので、要注意だ。