不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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「屋上緑化」は居住者にとってメリットがあるのか

大手町直通6分、駅徒歩7分。総戸数82戸、11階建、平成17年2月下旬竣工(8ヶ月後)。シングル向け1LDK(42m2)、DINKS向け2LDK(58m2)、家族向け3LDK(77.65〜90.55m2)と「多彩な」住戸が混在している都心型の中規模マンション。

低層棟の3階屋上と高層棟の11階屋上に、「屋上緑化」が謳われている。
東京都は、ヒ−トアイランド現象の緩和、都市景観の向上など、屋上緑化を推進するため、2001年4月、改正自然保護条例を施行した。
敷地面積1,000m2以上の民間建築物(公共建築物は250m2以上)を新改築する際、利用可能な屋上面積の2割以上の緑化を義務づけている。
たとえ敷地面積が1,000m2以上であっても、「利用可能な屋上面積」がゼロであることを理由に、コストアップとなる屋上緑化を設けないことも可能だ。でも、本物件は、あえて「都心の景観に彩りを与える屋上緑化」を設ける事業戦略を採っている。

江東区の場合、区で定めた標準施工単価(5,000〜30,000円)×施工面積の1/2の補助金(上限30万円)が出るのだが、焼け石に水だ。屋上緑化の導入は、分譲価格を確実にアップさせる。
また、分譲後の維持管理費用は居住者の負担であることも忘れてはならない。しかも、居住者は、植栽が屋上にあるがゆえに、常時緑を楽しめるわけではない。
「屋上緑化」を取り入れたデベロッパーの先進性は評価するが、居住者にとって、ほとんどメリットはない。

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2022年6月1日、このブログ開設から18周年を迎えました (^_^)/
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