不動産経済研究所は4月17日、「3月の首都圏新築マンション市場動向」を発表。
発売は26.6%増の3,408戸と2ヵ月連続の増加。契約率は66.2%にとどまる。
戸当り価格5,588万円、m2単価79.0万円とともに3ヵ月ぶりの減少。
これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
- 発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
- 発売戸数の推移(1都3県)
- m2単価の推移(1都3県)
- 価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
- 億ションの発売戸数・率の推移(23区)
- まとめ
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発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
発売単価は、これまで上下動を繰り返しながら上昇トレンドにあったが、1年ほど前から下降トレンドに。ところが、5か月連続で80万円切りだった発売単価が、1月に97.6万円に急上昇(理由は億ションの増加)したのち、3月79.0万円まで下降(次図)。
販売在庫数は、まだまだ上昇トレンドにある。
発売戸数は上下動が激しいが、下降トレンドにあるようだ。
これらの事態を端的に言えば、「高くて売れない状況が続いている」ということだ。
発売戸数の推移(1都3県)
23区に着目すると、3月の発売戸数1,369戸は、前年同月比で10.8%の増(次図)。
m2単価の推移(1都3県)
23区の発売単価は、15年7月(119.9万円)にピークを記録したあと、上下動を繰り返えしながら、下降トレンドに入っていたのだが、1月に急上昇(理由は億ションの増加)したあと、3月の96.8万円まで下降(次図)。
価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
23区の発売戸数の割合は、5,000万円を境にクッキリと2極化している(次図)。
5,000万円台以下の価格帯の供給割合は遂に3%を下回ってしまった。
億ションの発売戸数・率の推移(23区)
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、1年ほど前から減少傾向にあった。
今年に入って増加に転じたと思ったら、再び下降(次図)。
一時的現象なのか、今後要観察。
まとめ
首都圏新築マンション市場は、「高くて売れない状況」が続いている。
- 首都圏では5か月連続で80万円切りだった発売単価が、1月に97.6万円に急上昇(理由は億ションの増加)したのち、3月79.0万円まで下降。販売在庫数は、まだまだ上昇トレンドにある。
- 23区の3月の発売戸数1,369戸は、前年同月比で10.8%の増。
- 23区の発売単価は、下降トレンドに入っていたのだが、1月に急上昇(理由は億ションの増加)したあと、3月の96.8万円まで下降。
- 23区の発売戸数の割合は、5,000万円を境にクッキリと2極化している。5,000万円台以下の価格帯の供給割合は遂に3%を下回ってしまった。
- 23区の億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、1年ほど前から減少傾向にあった。今年に入って増加に転じたと思ったら、再び下降。