不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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09年度を境にチラシからネットへ!新築マンション広告

いつ頃から新築マンションの折り込み広告が減少し、ネット広告にシフトし始めたのだろうか?

都内に住む筆者の家に入ってくるチラシの枚数を元に分析してみた。

ざっくり言うと


16年度以降、10枚を下回る月が増えた

2004年6月1日にこのブログを開設して以来、都内に住む筆者の家に入ってくる新築マンションのチラシの”定点観測”を続けている(まもなく13周年!)。

チラシ枚数は、数年前から大きく減少し続けている(次図)。

10年前には月に50枚くらい入っていたのが、最近は10枚を下回ることも少なくない。

マンション・チラシ観測枚数の推移(月間)

08年度(657枚/年)がピーク

マンション・チラシの観測枚数は08年度にピーク(657枚/年)を記録したあと、東日本大震災の影響もあり09・10年度と2年連続減少(次図)。

その後11・12年度と増加した後(売れ残り住戸のチラシが多かった!)、再び減少している。

マンション・チラシ観測枚数の推移(年間)

チラシの枚数と発売戸数との関係を確認してみよう。

09年度を境に新築マンションの広告は、チラシからネットにシフト

「マンション・チラシ観測枚数」を横軸に、「首都圏新築マンション発売戸数」を縦軸にして描いたのが次のグラフ。

05~08年度にかけて、発売戸数が減少傾向にあるが、チラシの枚数は約450~650枚の範囲に踏み留まっている(この頃は、売れ残り住戸のチラシも多かった!)。

逆に、09~16年度にかけては、発売戸数は約3.6万~5.5万戸の範囲に留まっているが、チラシ枚数は約400枚から約100枚へと大きく減少しているのである。

この現象は、09年度を境に新築マンションの広告が、チラシからネットにシフトしているためではないかと考えている。

「首都圏新築マンション発売戸数」と 「マンション・チラシ観測枚数」の関係
※発売戸数の16年度データは、不動産経済研究所が毎月発表している戸数を集計した。15年度以前のデータは「2017 ポケット住宅データ」P18による。

 

09年度を境に、新築マンション広告はチラシからネットへシフトし始めた。この分析結果は、電通のデータからも裏付けられる。

電通が今年の2月23日に発表した「2016年 日本の広告費」データを可視化したグラフでは、09年以降、ネット広告費(マンション広告に限らないが)が爆発的に増加していることが確認できる。

インターネットの広告費推移
日本の広告費|7年後にネットはテレビを逆転!?」より

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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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