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墨田区長の答弁にみる、民泊条例の検討状況

来年6月15日に施行される住宅宿泊事業法(民泊新法)に向けて、東京23区では、次の5つの区で民泊条例の骨子案などが示されている。

23区でAirbnbの登録件数が6番目に多い墨田区(約900件、12月1日現在)では、民泊条例の検討はどの程度進んでいるのか?

ヒントは、墨田区議会の山本亨区長(1期)の答弁にある。
第4回定例会のうち、11月27日に開催された本会議(一般質問)で、福田はるみ議員(自民)の民泊関連質問に区長が答弁しているのだ。墨田区議会インターネット中継(録画)をもとに、全文テキスト化しておいた。

結論を先に言えば、今後国の方針等が明らかになった段階で、条例化の必要性の有無も含めて詳細に検討するというスタンス

※質疑応答の詳細を読む時間のない方は、最後の「まとめ」をお読みください。


質疑応答のポイント

福田はるみ議員(自民)

民泊について伺います。
わが会派から再三にわたり質問してまいりました住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が来年6月に施行されることが決定したことを受け、市長の民泊行政に対するお考えを改めて伺います。

質問1:行政事務に関する都との協議状況

1点目は行政事務に関する都との協議状況についてです。

住宅宿泊事業法第68条には保健所設置市等は都道府県知事との協議により、その区域内において知事に代わり関係行政事務を処理することができるとあり、手を挙げた自治体が保健所で届出等の行政事務を行えると読むことができます。

第2回定例会のわが会派の坂井議員の質問に対し、区長からは「区長会を通じて要望中」との答弁がありましたが、新法施行まであと半年です。手を挙げるのか否か、事務事業は保健所が行うのか伺います

質問2:条例化を視野に入れた対応について

2点目は、条例化を視野に入れた対応についてです。
新宿区が民泊のルールを定めた独自条例案をまとめ、区議会定例会に提出することが話題になっています。

条例案では住宅専用地域の営業日数抑制など、地域事情に配慮するほか、宿泊者が出すゴミは事業者が処理するよう義務付ける、部屋の場所を区のホームページで公開する、民泊開業1週間前に近隣住民に周知するなど、住民目線に立った内容と評価するところです。

ゴミや騒音、治安面でも心配する声が寄せられるなかの新法施行でございます。

これらの不安を払拭するために、本区はどのような行動をとるのか、営業日数の抑制を行うのか、民泊ルールの条例化を視野に入れているのか伺います。

質問3:ホテル・簡易宿所への対応について

3点目は従前のホテル・簡易宿所への対応についてです。
新法のもと民泊を運営するのか、規制緩和された旅館業法で簡易宿所を運営するのか、事業者が選択を迫られるなか、本区では簡易宿所の駆け込み申請が急増していると仄聞しております。

本区選出の松島みどり衆議院議員の提案で、新法では民泊の玄関など、公衆の見やすい場所に民泊サービスが行われていることを示すステッカーを掲出することが決まりました。

一方従前の簡易宿所は許可証が屋内掲出であるため、許可施設なのか無届け民泊なのか区民には区別ができません。これでは本末転倒です。

独自ステッカーの製作や許可証のコピーの屋外掲出・指導など、従前の簡易宿所に対しても何らかの対策を講じ、区民の不安を払拭すべきと考えます。
以上、民泊について区長の明快な答弁を求めます。

山本亨区長 答弁

次に民泊についてです。

回答1:区で事務処理を行う方向で準備中
1点目は行政事務に関する東京都との協議状況についてです。 先般、住宅宿泊事業法施行令が公布されたことを受け、関係行政事務の処理をしようとする保健所設置市等にあたっては、法第68条第2項に基づく協議ができることとなりました。

当該事務については宿泊事業に伴う区民生活に密接に関係する事務であることから、本区としては保健衛生担当部門で事務処理を行う方向で現在都に協議書を提出する準備を行っているところです。

回答2:国の方針等が明らかになった段階で、詳細に検討

2点目の条例化を視野に入れた対応についてです。
新宿区などが民泊事業制限条例の制定を予定していますが、本区では現時点において民泊を規制できる範囲や条件を具体的に示す国の指針が公表されていないことや、簡易宿所の設置の動向を見極める必要があることから、今後国の方針等が明らかになった段階で、条例化の必要性の有無も含めて詳細に検討していきます。

回答3:許可施設と分かるよう表示の指導

3点目は従前のホテル・簡易宿所への対応についてです。
現在簡易宿所の許可にあたっては、施設管理の基準として施設入り口には利用者や近隣住民への周知のため宿泊施設である旨の表示をするよう行政指導をしています。

新法で定めるステッカーの掲出方法を参考にしながら、すでに許可を受けて運営中の施設については改めて近隣住民へ許可施設と分かるよう表示の指導をします。

  まとめ

墨田の民泊条例制定に向けた主な取組状況について、区長答弁をまとめると次のとおりである。 

今後国の方針等が明らかになった段階で、条例化の必要性の有無も含めて詳細に検討するというスタンス。

  • 区としては、保健衛生担当部門で事務処理を行う方向で現在、都に協議書を提出する準備を行っているところ。

  • 国の指針が公表されていないことや、簡易宿所の設置の動向を見極める必要があることから、今後国の方針等が明らかになった段階で、条例化の必要性の有無も含めて詳細に検討していく。

  • すでに許可を受けて運営中の民泊施設については、改めて近隣住民へ許可施設と分かるよう表示の指導をする。

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2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
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