不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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周辺建物が高層に建て替わる可能性はあるのか?

営業マン(ウーマン)のセールストークを鵜吞みにせずに、(1)周辺の建物はどうなっているのか、(2)周辺の敷地の「用途地域」は何なのか、自分で調べようという話。


もくじ

事務所ビルの跡地に建つ中規模マンションの広告

物件概要

【予告広告】大手町駅直通9分、駅徒歩4分。総戸数97戸、11階建。販売戸数/未定、3LDK(68.25m2)~4LDK(97.25m2)。販売価格/未定。平成30年5月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年後)。

 

新聞半紙大のチラシのオモテ面に、駅チカを喧伝するキャッチコピー。

駅4分の静域。

幹線道路から一つ奥まった2車線道路沿いに建っているので、駅チカなのに「静域」であることを売りにしているのであろう。

チラシ裏面でも、穏やかさを謳っている。

駅4分にもかかわらず、明るく開放的で穏やかな住まい。

ただ、「明るく開放的」かというと・・・・・・。

「明るく開放的」なのか、ネット調べてみる

グーグルマップで調べると、本物件の南西方向以外は建物に囲まれていることが分かる(次図)。

しかも、古い建物が多いので、近い将来建て替えられる可能性は高いかもしれない。

現在視界が開けている南西方向には、3階建ての図書館がある。1985年5月に設立されたというから、既に32年が経過している。

本物件を含む周辺エリアは、図書館の敷地を含め、用途地域は「準工業地域」。将来、高層の建物に建て替えられる可能性はないのか?

本物件の南西方向以外は建物に囲まれている

調べるポイント

マンションを検討している方は、営業マン(ウーマン)のセールストークを鵜吞みにせずに、(1)周辺の建物はどうなっているのか(2)周辺の敷地の「用途地域」は何なのか、あとで泣かないためにもキチンと調べておいたほうがいいだろう。

(1)周辺の建物はどうなっているのか?

特に竣工年(築年数)を確認することは重要だ。

ネットをググれば、たいていの建物の竣工年月は分かる。築40年を超える事務所ビルや賃貸マンションだったりすると、建て替えられる可能性は高くなる。

建て替わるとすれば、どの程度の建物に生まれ変わるのか?

そこで重要なのが建物のボリューム(高さを含む)を規制している「用途地域」の情報だ。

(2)周辺の敷地の「用途地域」は何なのか?

都内の用途地域であれば、東京都都市整備局が運営している「都市計画情報等インターネット提供サービス」(次図)で簡単に無料で調べることができる。

都市計画情報等インターネット提供サービス

本物件のように周辺敷地が準工業地域(主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域)だと、要注意だろう。 

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(本日、マンション広告2枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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