経済コラムニストの大江英樹著『マイナス金利でも、お金はちゃんと増やせます。』を読了。
野村證券に38年勤め、そのうちの25年間は個人の投資相談に従事していたというキャリアの持ち主。『自分で年金をつくる最高の方法』や『投資賢者の心理学』など、お金にまつわる著書多数。近著は『定年男子 定年女子 45歳から始める「金持ち老後」入門!』
第3章「マイナス金利でも、20のコツでお金は増やせる!」の19番目のコツとして、「家を買うのと借りるのとはどっちがおトクか?」の結論が記されていたので、以下にピックアップしておこう。
著者の結論は、経済面では賃貸、精神面では持ち家に軍配が上がるとしている。
経済的な面で考えると、今後はおそらく賃貸のほうが合理的だろうと思います。しかし、精神的な面で考えると、多分持ち家のほうに軍配が上がるでしょう。(P144)
著者は、家を買うことの本質は「投資」だと捉えている。FXと同じで、賭けに勝てる確率を考えたら、厳しいという。
家を買うときはほとんどの人はローンを利用します。
いくら金利が低いとはいっても、利息が付くことで何倍ものレバレッジを掛けて投資をするのと同じことになります。いわば、超長期の信用取引やFXをやるのと同じです。賭けに勝てる(=利益が得られる)確率を考えたら、厳しいと言わざるを得ません。
純粋に経済合理性だけを考えれば、家は買うのではなく借りるほうがよいといえます。(P145-146)
経済合理性だけでないとすれば、どうなるのか?
賃貸だと、大家さんの都合で出ていかなければならないケースが起こりえます。若いうちなら深刻にはなりませんが、歳をとって一人暮らしをしている場合はなかなか新しく部屋を借りられないことも出てくるでしょう。(P146)
で、結局どうすればいいのか?
結局、最善の選択とは何かというと、ある程度インフレにも対応できる十分な金融資産を持ちながら、賃貸に住むことではないかと思います。そうなれば、いつでも家を購入することができますし、インフレや介護といった事態にも、十分対応することが可能だからです。(P147)
「十分な金融資産を持ちながら、賃貸に住むこと」ができれば、誰も苦労はしないと思うのだが・・・・・・。
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