民泊のあり方を論ずるには、実態の把握が欠かせない。
民泊議論の一助になればとの思いから毎月初め、Airbnb登録件数に係る定量的な分析記事を投稿している。
Airbnbサイトからクローリングによりデータを集計しているサイトAirbDatabankが無料公開しているデータをもとに、3月1日現在のAirbnb登録状況を可視化してみた。
【全国】Airbnb登録件数の概況
全国Airbnb登録件数 4.6万件（前月比0.5%の微増）
全国でAirbnbに登録されている物件数は46,297件（3月1日現在）。
前月比0.5%の微増。
※正確にいうと、東京都は23区、大阪府は大阪市、京都府は京都市のみが調査対象。だから実際の登録件数はもう少し多くなる。
1都2府のシェアは70.4%まで減少
Airbnb登録件数の都道府県別ランキングを次表に示す。
1位東京都（23区）約1万6,200件、2位大阪府（大阪市）約11,800件、3位京都府（京都市）約4,600件。先月と順位変わらず。
1都2府とも、10月以降登録件数の伸びが鈍化していたが、東京23区は2か月連続で微減（次図）。
1都2府のシェアは、16年4月の75.5%をピークに減少し続けている。3月のシェアは70.4％。
1都2府のシェアが低下したぶん、主に沖縄、福岡、北海道のシェアが増えた。
【東京23区】1位新宿区（約3,500件）は鈍化
東京23区においてAirbnbの登録件数が最も多いのは新宿区で3,481件。2位は渋谷区2,192件。この2つの区が第1グループを形成している。
第2グループは3位港区、4位台東区、5位豊島区、6位世田谷区。
国内初の民泊条例施行でマスコミが盛んに取り上げている大田区（314件）は15位に過ぎない。
1年ほど前には登録件数を競っていた新宿区と渋谷区だが、その後新宿区が大きく伸びていることが分かる（次図）。
【大阪市】1位中央区（約4,300件）は増加中･･･
大阪市内のAirbnb登録件数は、相変わらず中央区（4,289件）と浪速区（2,703件）がツートップ（次図）。
中央区が異常に増加していることが分かる（次図）。
また、最近、西成区が増加しているのが目立つ。
全国で最もAirbnbの登録数が多い自治体は中央区（大阪市）であることに変わりはない（次図）。
【京都市】1位下京区（約1,100件）は特に増加
京都市内のAirbnb登録件数は、下京区（1,107件）が圧倒的に多い（次図）。
京都市内のAirbnb登録件数は5月から2か月連続で減少していたが、7月を境に大幅増に転じ、その後足踏みしていたが再び漸増中（次図）。
16年7月13日に開設された「民泊110番」（6割が「通報」！京都市「民泊通報・相談窓口」260件（7月分））の抑止効果も一時的なのか･･････。
特に、下京区の増加が目立っている（次図）。
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