不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、不動産(マンション購入・賃貸)に係る分析記事を提供しているブログメディア

新築マンションの竣工時期が1か月伸びたのはなぜか?

環七通り沿い、引っ越しセンターの跡地に建つ中規模マンションのチラシ。

物件概要

【第1期予告広告】大手町駅直通16分、駅徒歩11分。総戸数80戸、14階建。販売戸数/未定、2LDK+S(66.07m2)~3LDK+S(80.31m2)。予定販売価格3,400万円台~5,300万円台、予定最多価格帯4,200万円台。平成29年12月竣工(本チラシ掲載日の1年3カ月後)。

  • ※16年7月22日(金)の物件と同じ。


新聞半紙大のチラシ裏面の「物件概要」に目を凝らすと、お詫びと訂正の表記。

「事業計画の変更」に伴い、竣工・引き渡し時期が1か月先送りになったという。

【お詫びと訂正】これまで、「建物竣工/平成29年11月予定・お引渡し/平成29年12月予定」としておりましたが、事業計画の変更に伴い、「建物竣工/平成29年12月予定・お引渡し/平成30年1月予定」となります。
ここにお詫びするとともに訂正させていただきます。

 

「事業計画の変更」ってなんだろう?

折り込みチラシが出せているということは、すでに建築確認が下りていることを意味する。不動産の表示に関する公正競争規約第5条により、建築確認が下りる前にチラシを出すことは禁じられているからだ。

建築確認が下りた後で、竣工時期が延伸された理由として考えられるのは次の3ケースくらいか――

  • (1)着工に至るまでの準備に時間を要した結果、着工が遅れた
  • (2)天候に恵まれず、工期が当初計画よりも伸びた
  • (3)当初計画で想定していたよりも職人が不足する状況になりそうなので、工事工程を見直した

このマンションの施工会社は、売主の同族会社。施工会社は売主と綿密な連携が図れるので、(1)の可能性は低そうだ。

(2)の天候の影響はどうか?

今年の関東地方の梅雨の降水量は例年よりも少なかった(気象庁9月1日発表)ので工期延伸の原因とは考えにくい。

ただ、8月に4個の台風が日本に上陸するという、1962年以来54年ぶりの記録的な状況は、ひょっとすると工期に影響を与えたのかもしれない。

では、(3)の職人不足の影響はどうか? 

職人不足の状況はどうなっているのか?

東日本大震災の復興需要などによる、職人(建設技能労働者)不足の状況はその後どうなっているのか確認してみよう。

国交省が毎月公表している「建設労働需給調査結果」に建設技能労働者過不足率のデータが掲載されている。
そこで、全国と関東の「8職種計」の原数値(季節調整前)の不足率の推移をグラフにしてみた。

f:id:flats:20160924151430p:plain

今年に入ってから、関東エリアの建設技能労働者不足率はかなり改善していることが分かる。

よって、職人不足が工期延伸に影響を与えた可能性は低い。

 

以上により、竣工時期が1か月延伸された原因は、例年にみられない台風上陸の影響であると見たのだが、いかがだろうか。

 

あわせて読みたい

(本日、マンション広告2枚)

[PR] SUUMO タワーマンションを探す!販売前の資料請求が成功の秘訣人気の新築マンション

2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.