昨日の投稿記事「「新飛行ルート問題」騒音の影響を地図化してみた」では、筆者が独自に試算した結果を地図上に示した。
本日はさらに分かりやすくなるよう、騒音コンター図(等騒音線図)を描いてみた。また、図化範囲を埼玉県まで拡げた。
- 浦和駅(埼玉県)周辺の騒音レベル:約70dB
- 光が丘(練馬区)周辺の騒音レベル:約70dB
- 新宿駅周辺の騒音レベル:約70dB
- 広尾駅(港区)周辺の騒音レベル:約72dB
- 品川駅周辺の騒音レベル:約76dB
- 追記(9月18日)
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計算方法は「「新飛行ルート問題」騒音の影響を地図化してみた」をご参照。
※騒音源は、大型機(777-300)の場合とした。小型機(737-800)ではないので、大きめ値となっている。
飛行ルートは、南風時の「A滑走路到着ルート」と「C滑走路到着ルート」の両ケースとも取り込んだ(次図)。
「資料1 羽田空港機能強化に係る第3回協議会以降の取組」(PDF:3.2MB)P5にルートと旅客機イラストを追記
以下、飛行コースを南下していく順番に、騒音コンター図(等騒音線図)を示す。
※図中の数字は地上部における最大騒音レベル(dB(A))を表している。イラストの飛行機左側(青色)が「A滑走路到着ルート」、右側(赤色)が「C滑走路到着ルート」の飛行ルート。
浦和駅(埼玉県)周辺の騒音レベル:約70dB
浦和駅(埼玉県)の上空900mを大型機が通過(A滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約70dB。
戸田駅(埼玉県)の上空1,200mを大型機が通過(C滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約68dB。
光が丘(練馬区)周辺の騒音レベル:約70dB
光が丘(練馬区)の上空900mを大型機が通過(A滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約70dB。
東中野駅の上空900mを大型機が通過(C滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約70dB。
新宿駅周辺の騒音レベル:約70dB
渋谷駅の上空750mを大型機が通過(A滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約72dB。
新宿駅の上空900mを大型機が通過(C滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約70dB。
広尾駅(港区)周辺の騒音レベル:約72dB
目黒駅(品川区)の上空450mを大型機が通過(A滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約76dB。
広尾駅(港区)の上空600mを大型機が通過(C滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約72dB。
品川駅周辺の騒音レベル:約76dB
品川駅の上空450mを大型機が通過(C滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約76dB。
青物横丁駅(品川区)の上空300mを大型機が通過(A・C滑走路到着ルート)する際に、地上での騒音レベルは約70dB。
なお、騒音レベルの目安は、環境省の「一般環境騒音について」のページの「騒音の目安について」に掲載されている次図でイメージしてほしい。
国交省は騒音対策として、音の静かな航空機を使用すると空港使用料が安くなるような方策や、着陸を開始する高度を引き上げるなどの検討をするとしている。
※本試算には慎重を期しているが、データの精度について保証するものではない。これらの情報をあなたが利用することによって生ずるいかなる損害に対しても一切責任を負うものではない。念のため。
追記(9月18日)
次図のとおり、7月28日会議において、到着経路の進入を開始する高度を引き上げるとともに東側に移設する等、南風時の新飛行経路案(当初案)が一部修正されています。
※上図の騒音レベルマップには反映していません。
「資料2 羽田空港機能強化に係る環境影響等に配慮した方策」(PDF:1.8MB)P5に追記