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湾岸エリアのマンション事情(平成28年第2四半期)

国土交通省は8月26日、全国主要都市の計100地区を対象に四半期ごとに実施している「主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)」を公表。

同レポートは比較的バイアスがかかっていない、新築マンションの市況を知り得る数少ない情報だ。

湾岸エリアのタワーマンションに興味のある方が多いので、月島、豊洲、有明など、湾岸エリアの新築分譲マンションの価格動向を中心に、「鑑定評価員のコメント」をピックアップしておこう。

ざっくり言うと


東京圏の約 9 割の地区が上昇

東京圏(43)では上昇が 39地区(前回 41)、横ばいが 4地区(前回 2)となり、約 9 割の地区が上昇となった。上昇地区が2地区減少し、横ばい地区が2地区増加した。

東京圏の約 9 割の地区が上昇
「平成28年第2四半期 主要都市の高度利用地地価動向報告」より

 

湾岸エリアの地価は上昇傾向が続く

月島、豊洲、有明などの湾岸エリアの地価は、過去1年以上上昇傾向が続いている。

東京圏の約 9 割の地区が上昇
「平成28年第2四半期 主要都市の高度利用地地価動向報告」を切り貼り

 

【佃・月島】新築・中古マンションの取引ともに陰り

地価動向

  • 都心部の湾岸エリア(豊洲、月島、晴海等)では、従来より都心への接近性が優れた好立地条件から根強いマンション需要が存在している。
  • しかし、平成28年年初以降株価が下落し、経済状勢の不透明感から資産保有目的の個人富裕層による取得需要が減退しており、晴海地区など利便性の劣る地区を中心に分譲マンションの売れ残りが見られるなど弱まりをみせている。
  • 当地区においては、インフラ整備や東京五輪関連施設の建設に伴う周辺地域の熟成によりマンション分譲価格は概ね横ばいで推移している。
  • 建築費の高騰により、デベロッパーによる採算性の検証は厳格になっているが、マンション素地の取得意欲は依然として強く、地価動向はやや上昇傾向で推移している。

将来地価動向

  • 湾岸部におけるマンション市況は、東京五輪の開催決定以降から平成27年末頃までにかけて好調であったが、経済状勢の不透明感等の懸念材料から新築、中古マンションの取引共に陰りが見え始めている。
  • 当該地区におけるマンション販売価格は、インフラ整備や東京五輪関連施設の建設に伴う周辺地域の熟成により、今後も概ね横ばいと予想される。
  • また、マンション素地については品薄感から目立った動きは少ないが、建築費の高騰やマンション販売価格の動向等を踏まえると、デベロッパーによる採算性の検証及びマンション素地の取得意欲は今後より一層慎重になると考えられ、将来の地価動向は概ね横ばと予想される。

 

【豊洲】新築・中古マンションともに一次取得層による購入限度額が近づいている

地価動向

  • 当地区の分譲マンションに対する需要は依然として強く、マンション分譲価格の上昇は続いている
  • 中古マンションの取引市場においては、地区内の買換えによる中古物件の大量供給があって以降、需要者による物件の取捨選択が行われるようになり、割高な物件がやや売れにくくなっている
  • 建築費高騰の影響からデベロッパーの採算性が厳しくなっているものの、周辺の開発による地域の発展期待もあり、デベロッパーによる素地の取得意欲は強く、地価動向は引き続きやや上昇傾向で推移している。

将来地価動向

  • 東京五輪開催決定以降、購入層の取得意欲は高く、新築・中古ともにマンション価格は上昇を続けてきたが、一次取得層による購入限度額が近づいている
  • また、新築・中古ともに住戸の大量供給が続いており、将来的には、新築・中古ともに取引件数の減少が予想される。
  • 一方、当地区は都心に近く、インフラ整備や利便施設の進出も予定されていることから、当面はマンションの価格は維持することが見込まれるため、将来の地価動向は横ばいと予想される。

 

【有明】成約価格は頭打ち、今後は価格調整局面を迎える

地価動向

  • 湾岸部の分譲マンションに対する需要は新築、中古ともに依然として堅調であるが、東京五輪開催決定以降の販売価格の上昇や売出物件の増加により、当地区のマンション成約価格は頭打ちの傾向が見られる。
  • 建設費の上昇によりデベロッパーの採算は厳しくなっているが、当地区では五輪関連施設の建設が予定されているほか、国家戦略特区の指定を受けた大規模開発事業等により注目度は高く、デベロッパーによる開発素地の取得意欲は依然として強いことから、地価動向は引き続きやや上昇傾向にある。

将来地価動向

  • 当地区のマンション需要は堅調に推移することが予想されるが、成約価格は頭打ちの様相を呈してお り、また、湾岸エリア全体では更なる大量供給が控えていることから、今後は価格調整局面を迎えるとが予想される。
  • マンション市況はピークアウトしているとの見方が強いものの、当地区は五輪関連施設の建設や地区計画によるまちづくり、都心部と湾岸部を繋ぐインフラ整備等による発展期待から注目度が高く、デベロッパーの取得意欲は引き続き強い状況が継続し、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くことが予想される。

 

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2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
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