挨拶に出向いてきた小池都知事を冷遇した都議会自民党幹部の姿勢を伝える産経の記事。
都議会のドン、内田茂都議は欠席 都議会自民の重鎮「あなたの要望に応える必要はない」と写真撮影も拒否
(前略)都議会自民党はあいさつ回りにきた小池氏を“冷遇”。小池都政は波乱含みの船出を迎えた。
「知事と議会は両輪です。一輪車にならないように」。あいさつのため議長室を訪れた小池氏に対し、都議会の川井重勇議長(自民)は報道陣の前でクギを刺した。報道陣から小池氏と並んだ写真の撮影を求められると「あなた(報道陣)の要望に応える必要はないから」と拒否し、「どうもご苦労さまでした」と小池氏に退室を促した。(以下略)
(産経ニュース 8月2日)
291万票の民意を背負った小池都知事を”冷遇”した都議会自民党の幹部。
都議会自民は、291万票知事に対して強気に出られるほどの民意(≒得票数・率)を背負っているのだろうか?
小池都知事と都議会自民の民意の大きさを比べてみた。
ざっくり言うと
小池都知事291万票、都議会自民163万票
小池都知事の投票結果は、先日のブログ記事「2016都知事選挙結果 豊島区・中央区では2人に1人が小池に投票」で詳しく紹介した。
東京都選挙管理委員会のホームページに、過去の都議会議員選挙の結果が公開されている。
直近に行われた2013年6月23日の都議会選挙で自民党が獲得したのは約163万票(次図)。小池都知事291万票に対して56%。6割に満たない。
小池都知事は23区、都議会自民は西多摩郡部の得票率が高い
小池都知事と自民党の得票率を市区町村別(島部を除く)にグラフに整理してみた(次図)。
横軸が13年の都議選で自民党が獲得した得票率、縦軸が小池都知事が今回獲得した得票率。破線は平均値。
小池都知事は、23区での得票率が高いのが大きな特徴だ。
自民党は、西多摩郡部での得票率が高いのが大きな特徴。
小池・自民ともに得票率が高いのは、都心3区と台東区、隅田区。
もう少し全体が俯瞰できるように、両者の得票率を地図に落としてみた。
小池都知事は23区での得票率が高いのが一目瞭然であろう(次図)。
自民党は都心3区と台東区のほかは、西多摩郡部での得票率が高いことが分かる(次図)。
「都議会のドン」の得票数は8千~1万票
小池氏から「都議会のドン」と呼ばれた自民党の内田茂都議のこれまでの戦績も確認しておこう。
選挙区は千代田区(定員1名)。
東京都選挙管理委員会のホームページに公開されている過去5回の都議選の得票数・率をグラフに整理した(次図)。
得票数は8千~1万票。小池知事の0.3%に過ぎない。
得票率は低下傾向にあり、09年の都議選では民主党の候補に敗れている。
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