東洋経済オンラインは6月22日、「全国521駅「10年累計鉄道自殺数」ランキング」を発表。
首都圏の3つの路線の10年間(05年度~14年度)の各駅での自殺件数データが掲載されている。
なかでも八王子~西八王子駅付近は、日本最悪の鉄道自殺エリアだという。
八王子~西八王子駅付近は、日本最悪の鉄道自殺エリア
JR中央線(新宿~高尾間)の自殺件数を可視化したのが次図。
なぜ八王子駅と西八王子駅は飛び込み自殺(人身事故)が多いのか?
ネットでググると、「直線区間が長くて、ホームから電車の進入を見渡せる」とか「中央線のオレンジ系の色は引き込まれやすい」といった理由を見かけるが、これらは西八王子駅・八王子駅固有のことではないので説得力に欠ける。
これが主原因ではないかと思ったのが二つ。
ひとつは”自殺の名所”というアナウンス効果。
死にたい人は、どのようにして場所を選ぶのかということを考えると、多くの人が選んだ場所(自殺の名所)を選択することは可能性としては高いのではないか。
でも、この理由だと、突発的な自殺は説明できない。
そこで考えられるのが二つ目の理由。発車メロディである。
不安感を煽る西八王子駅の発車メロディ
1番線(東京方面)の発車メロディは、他の駅もでよく聞く「water crown」という曲。
2番線(高尾方面)の発車メロディ「Cielo Estrellado」は、前半が特に不安感を煽りそうな曲である(と感じる)。
寂しすぎる八王子駅の発車メロディ
八王子駅の発車メロディは、1番線から6番線まですべて「夕焼け小焼け」だが、番線によって曲調が異なる。
そもそも夕焼け小焼けは、寂しい曲だ(と感じる)。
2番線(中央線)で流れるAタイプにはホノボノ感があるが、1番線(八高線・川越線)で流れるBタイプは寂しすぎるのではないか。
この寂しい曲に西八王子駅がこだわるのは、作詞者の中村雨紅の故郷が現八王子市であるが故か・・・・・・。
明るい曲調の国分寺駅 飛び込み自殺は少ない
では中央線で最も自殺が少なかった国分寺駅の発車メロディーはどんな曲なのか?
国分寺市に40年以上在住していた作曲家、信時 潔氏(1887~1965年)が手掛けた曲「電車ごっこ」
命を守るためにも、また通勤電車の遅延を避けるためにも(通勤電車の遅延路線ランキング(首都圏))、西八王子・八王子駅長さんは、発車メロディの見直しを検討されてはいかがだろうか。
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