不動産情報ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選び(購入・賃貸)のためのお役立ち情報を発信しているブログメディア

大阪・京都のマンション事情(平成28年第1四半期)

国土交通省は6月4日、全国主要都市の計100地区を対象に四半期ごとに実施している「主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)」を公表。

同レポートは比較的バイアスがかかっていない、新築マンションの市況を知り得る数少ない情報だ。 大阪、京都の新築分譲マンションの価格動向を中心に、「鑑定評価員のコメント」をピックアップしておこう。


もくじ

大阪圏の地価動向

大阪圏(25)では、上昇が 24 地区(前回 23)、横ばいが 1 地区(前回 2)となり、ほぼ全ての地区が上昇となった。

f:id:flats:20160603172406p:plain
「平成28年第1四半期 主要都市の高度利用地地価動向報告」より

 

f:id:flats:20160603173517p:plain
「平成28年第1四半期 主要都市の高度利用地地価動向報告」を切り貼り

 

京都府

京都市(中京区/二条)

マンション分譲価格や賃貸マンションの賃料水準についても大きな変化はみられない。

地価動向

  • 当地区は堀川通以西に位置するものの、JR二条駅、地下鉄東西線二条駅に近接し、交通利便性に優ることから、当地区に地縁のある中間取得者層からの需要の、相対的にマンション分譲価格が高額な堀川通以東の市内中心部からの需要も流入している。
  • 当地区を選好する購買者層の所得水準に大きな改善傾向がみられない中、マンション分譲価格や賃貸マンションの賃料水準についても大きな変化はみられないが、市内中心部のマンション素地等の取引価格の上昇傾向を受け、二条駅周辺のマンション素地についても需要は底堅く、取引価格は緩やかに上昇している。
  • このような市況を反映し、地価動向はやや上昇傾向で推移した。

将来地価動向

  • 当地区のマンション素地の供給は少なく、当面、当地区の需給関係に変化を与えるようなマンション等の開発計画の予定は公表されていない
  • また、中古マンションの売物件も、供給が少ない状態が続いている。
  • 市内中心部等への交通利便性の良さ等から、マンション需要は底堅いエリアであるため、市内中心部の地価上昇傾向を反映し、取引価格の緩やかな上昇が続くと見込まれ、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想する。

 

京都市(中京区/下鴨)

幹線道路沿いのマンション等への投資意欲は富裕層を中心に堅調に推移している。

地価動向

  • 幹線道路背後の高級住宅地を中心に需要は安定している。当期の売希望価格は安定しており、取引価格も変動が見られない状況である。
  • 幹線道路沿いの物件については、背後の住宅地以上に供給物件は非常に少ない状況が続いているため、目立った取引も見られない。
  • 幹線道路沿いのマンション等への投資意欲は富裕層を中心に堅調に推移しているが、投資家の希望する条件に合致する物件が少ないため、取引が確認されない状況に変わりはない。
  • 取引は少なく取引利回りの把握は難しいが、取引価格は横ばいで推移しており、賃料も横ばいで推移していることから、取引利回りも横ばいで推移している。
  • マンション分譲価格については、周辺地域での供給戸数は少なく、大きな分譲価格の変動は見られない。以上の市況から、幹線道路背後の住宅地同様、地価動向は概ね横ばいで推移している。

将来地価動向

  • 幹線道路背後の住宅地の土地需要は安定した地域であるが、幹線道路沿いの物件については住宅に比べると需要は相対的に弱い。目立った取引はないが、周辺地域の取引価格は概ね横ばいで推移している。
  • 店舗の賃料についても、変動は見られない状況にある。
  • 取引利回り、分譲価格についても概ね横ばいで推移している。価格形成要因に変動を及ぼす要因は今のところ見られないことから、将来の地価動向は今後も概ね横ばいが続くと予想される。

 

京都市(西京区/桂)

洛西口駅及び桂川駅周辺の大規模開発は概ね終了。

地価動向

  • 当地区を含む桂駅前周辺の住宅地域は、特急停車駅である阪急電鉄京都線桂駅の徒歩圏内に位置し、京都市都心部及び大阪市へのアクセスが良好であり、緑豊かで良好な居住環境を有している。
  • 賃貸マンションの賃料水準に大きな変化は見られないものの、周辺には大学も存し、単身、ファミリー問わず、根強い需要が存し、昨今の京都市中心部の不動産市況の改善傾向が当地区にも波及しており、取引利回りがやや低下し、取引価格は緩やかに上昇しているため、当地区の地価動向はやや上昇に転じている。
  • ただし、京都市内中心部を指向する購買層が当地区に大量に流入する等の急激な市況の好転ではないため、微少な上昇幅に止まっている。

将来地価動向

  • 洛西口駅及び桂川駅周辺の大規模開発は概ね終了し、桂川駅周辺の利便性等が大幅に向上し、当地区の需要を強める要因となった。
  • しかし、今後、当地区の需給関係に大きな影響を及ぼす開発計画も特段見られないことから取引価格の緩やかな上昇が継続し、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

 

大阪府

大阪市(福島区)

利便性が良好で、中古・新築ともマンションの取得需要は依然強く、賃貸マンションについても単身者や夫婦二人の小規模世帯を中心に需要は強い。

地価動向

  • 当地区は、梅田エリアの商業集積地からの徒歩圏に存し、分譲、賃貸ともにマンション需要者の選好性は高く、デベロッパー等の取得意欲は依然衰えを見せていない。
  • また、福島駅周辺においては、飲食関連の店舗の進出も盛んで、当地区を含む背後の住宅地区におけるマンション人気を支えている。
  • 規模のまとまったマンション素地については、企業の移転・廃業等に伴う供給が主であるが、大阪中心部のホテル不足による開発素地需要の影響もあり、取引価格は強含みの上昇傾向で推移している。
  • 当地区は、利便性が良好で賃貸マンションの供給も多いため、賃料動向に大きな変化はないものの、稼働率の高さは維持されており、機関投資家等の賃貸マンションに対する投資需要も引き続き強い
  • そのため、取引価格の上昇傾向等を反映し地価動向はやや上昇で推移している。

将来地価動向

  • 当地区は、利便性が良好で、中古・新築ともマンションの取得需要は依然強く、賃貸マンションについても単身者や夫婦二人の小規模世帯を中心に需要は強い
  • 建設費の上昇は落ち着き、高止まりの状態であるものの、当地区においては、継続的に事業展開を目指すデベロッパー等の素地需要のほか、ホテル不足による開発素地需要も強まっている。
  • これらのことから、今後も分譲目的・投資目的での素地需要や投資需要は強い状況が続くと見込まれ、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

 

大阪市(天王寺区/天王寺)

新築マンションの分譲価格は建築費の高騰分を転嫁してやや上昇傾向にあるが、売れ行きは富裕層の堅調な需要を背景に概ね好調な状態が続いている。

地価動向

  • 当地区においてはマンション素地等の供給は依然として少ないが、当地区周辺を含む大阪市中心部では、立地条件が優れる開発素地に対するマンション開発業者等の強い土地取得需要が続いている。
  • 当地区は立地条件が優れることから特に需要は堅調である。
  • また、建築費が高止まりで推移しているなかで、新築マンションの分譲価格は建築費の高騰分を転嫁してやや上昇傾向にあるが、売れ行きは富裕層の堅調な需要を背景に概ね好調な状態が続いている
  • また、築浅の中古マンションの供給も引き続き少なく、価格は上昇傾向が続いている。
  • さらに、収益物件としての単身者・ファミリー向け賃貸マンションに対する投資家等の取得需要は依然として高く、取引利回りは低下傾向で推移している。これらのことから、地価動向はやや上昇傾向で推移している。

将来地価動向

  • 当地区は大阪市内で有数の文教地区に存し、分譲マンション等に係る選好性が高いため、富裕者層によるマンション需要は景気動向に左右されることなく堅調さを維持しており、マンション素地の供給が限定的で稀少性が高まるなかで需給の逼迫状況が続くと予想される。
  • 新築マンションの分譲価格は上限に近づいており、今後は上昇傾向が鈍化する懸念があるが、開発業者による土地取得需要の競合は継続すると見込まれ、また収益物件の供給も少なく投資需要が引き続き旺盛であることを背景に、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

 

豊中市(豊中)

築年の浅い中古マンションについては仲介業者の取得・転売等による影響もあって取引価格は上昇が続いており、新築マンションが供給された場合には、マンション分譲価格の上昇が見込まれる地区である。

地価動向

  • 当地区及びその周辺はニュータウン開発事業により造成された市街地であるため開発余地が少なく、物件の供給は限定的である。
  • 当地区が属する千里中央エリアには千里中央駅付近に大型商業施設が整備されるなど利便性が良好で、また、全国的に知名度も高く公共施設も充実しているため、特にファミリータイプのマンションの人気が高く、近畿圏のみならず圏外からの転入も多い。
  • マンション素地の供給は住宅団地の建替え事業に伴うもの等に限られ、長期的に供給不足の状況が続いている
  • その結果、築年の浅い中古マンションについては仲介業者の取得・転売等による影響もあって取引価格は上昇が続いており、新築マンションが供給された場合には、マンション分譲価格の上昇が見込まれる地区である
  • そのため、マンション用地等の取引価格は上昇傾向を維持しており、当地区の知名度の高さも影響して地価動向は引き続きやや上昇傾向にある。

将来地価動向

  • 当地区は新大阪駅や大阪空港並びに大阪市中心部へのアクセスにも優れ、広域的な需要が見込まれる地区である。
  • また当地区周辺には賃貸マンションがほとんどなく、70m2程度の分譲マンションが賃貸借される場合には賃料は16万から17万円程度と高額であるが、法人契約を中心とする安定した需要が見込まれ、マンション用地としての需要が引き続き強い地区であり、こうした傾向は当面継続すると見込まれる。
  • したがって、当地区の将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

 

あわせて読みたい

[PR] SUUMO タワーマンションを探す!販売前の資料請求が成功の秘訣人気の新築マンション

2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.