レンタカーリース会社の跡地に建つ、13階建ての大規模マンションの広告。
物件概要
【先着順】新宿駅直通21分(急行利用)、駅徒歩3分。総戸数254戸、13階建。販売戸数15戸、2LDK+S(65.00m2)~4LDK(87.03m2)。販売価格4,948万円~8,108万円。平成28年9月下旬竣工(本チラシ掲載日の4カ月後)。
- ※2015年4月18日(土)・7月17日(金)、2016年2月5日(金)の物件と同じ。
新聞半紙大のチラシのオモテ面に、気になるキャッチコピー。
暮らす時間を豊かに。254戸の大規模レジデンスの便利とゆとりを備えた多彩な共用施設。
「多彩な共用施設」として、次の4つの完成予想CGが掲載されている。
- オーナーズガーデン
- 自走式駐車場
- パーティールーム
- ゲストルーム
総戸数254戸に対して、住戸用駐車場は95台(ほかに来客用2台、店舗・保育所用3台)。159戸(総戸数の63%)の世帯は駐車場を使わないのに、地上2階建ての自走式駐車場棟の建設費も負担するのは納得しづらいのでは。
いまどき「パーティールーム」や「ゲストルーム」のような共用施設のニーズはあるのか? 近くの居酒屋を利用したほうが後片付けの煩わしさがないし、宿泊だってホテルを利用したほうが快適だと思うのだが。
「ゲストルーム」や「キッズルーム」を売りにしているマンションはどの程度あるのか?
マンション情報サイト「オウチ-ノ」には、「ゲストルーム」と「保育施設・キッズルーム」を所有している新築マンションだけを検索する機能がある(次図)ので調べてみた(SUUMOやHOME'Sには同機能がない)。
「オウチ-ノ」に登録されている1都3県の新築マンションは全部で387件(5月27日現在)。
このうち、ゲストルームのみを設置しているマンション43件、保育施設・キッズルームのみを設置しているマンション69件、両方の共用施設を設置しているマンション27件。
都県別の内訳で見ると次図のようになる。
23区と神奈川県の新築マンションの共用施設が多いことは分かるが、このグラフでは共用施設の割合の多寡が分からない。
そこで、新築マンションにおける共用施設の設置割合を表現したのが次図。
主なポイントは次の通りだ。
- 首都圏(1都3県)では、ゲストルームか保育施設・キッズルームのいずれか、または両方とも設置している新築マンションが22%。
- 23区では、ゲストルームか保育施設・キッズルームのいずれか、または両方とも設置している新築マンションが15%。
- 千葉>埼玉>神奈川>都下>23区の順に共用施設(ゲストルーム、保育施設・キッズルーム)の設置割合が高い。
田舎になるほど(千葉>埼玉>神奈川>都下>23区)、共用施設を設置する割合が高くなるのは、なぜか?
郊外になるほど、「多彩な共用施設」を設置しないと売れないからなのか・・・・・・。
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(本日、マンション広告3枚)