不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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超高層ツインタワーの怪しげな期分け販売

東京オリンピック選手村建設予定地の、竣工済みの52階建ての免震ツインタワー・マンションのチラシ。

物件概要

【第5期 先着順】六本木駅直通16分、駅徒歩9分。総戸数1,450戸(住宅)、SOHO216区画、その他店舗2区画、52階建。販売戸数5戸、2LDK(55.77m2)~3LDK(70.70m2)。販売価格6,580万円~9,480万円。平成27年9月17日竣工済み(本チラシ掲載日の8カ月前)。

  • ※2014年3月22日(土)・4月11日(金)・5月2(金)日・10月11日(土)・11月14日(金)の物件と同じ。

 

平日の火曜日だというのに、珍しくマンションチラシが入ってきた(チョット嬉しくて、頬が緩む)。

B4サイズの縦使いのチラシのオモテ面には、ツインタワーマンションの外観が写った竣工写真が掲載されている。

チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らすと、「第5期」の先着順のチラシであることが分かる。

 

竣工して約8か月が経過。第5期の先着順発売戸数が5戸。

この大規模ツインタワーの売れ行きはどうなのか?

リクルート社が発行しているフリーペーパー「SUUMO新築マンション(首都圏版)」のバックナンバーをひも解いて、この物件の期分け発売の履歴を確認してみた。

  • 第1期1次(14年5月6日)300戸
  • 第2期(14年11月11日)80戸
  • 第3期(15年5月26日)30戸
  • 第4期(15年11月17日)10戸
  • 第5期(16年5月17日)5戸

2014年5月6日に「第1期1次」として発売された戸数が300戸。

そして現在発売されているのが第5期で5戸。

グラフにするとこんな感じ。

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第1期1次(300戸)から第5期(5戸)までの発売戸数を合計すると、425戸にしかならない。総戸数1,450戸の約3割。

約7割がまだ売れていないのか?

 

念のため「住まいサーフィン」で、この物件の価格表を調べてみると、2014年11月14日に「第1期4次先着順」として42戸が発売されていることが分かる。
※価格表を見るには、住まいサーフィンに会員登録(無料)する必要がある。

⇒「住まいサーフィン」サイトへGO!

SUUMOには第1期2次から第1期4次までの広告が載ってなかった。

ということは、総戸数の約7割(1,025戸)のうちの何戸かは、SUUMOに掲載されないままに、第1期の2次や3次、4次として発売されていたことになる。

図にするとこんな感じ。

f:id:flats:20160517141029p:plain

 

第1期1次の予告広告で集客し、何度も何度も発売時期を延伸しておいて(←これはSUUMOのバックナンバーにより観測された事実である)、ようやく出た第1期1次の本広告で受付を開始したあと、すぐに追加で2次・3次・4次の先着順受付をしているということはないのか?
だとしても、必ずしても不動産表示規約違反とは言えないが、あまりほめられた行為とは言えないのでは。

 

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(本日、マンション広告1枚)

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