不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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都住宅供給公社のマンションもAirbnbに”感染”!

JKK東京(東京都住宅供給公社)の賃貸マンションのチラシが入ってきた。

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もくじ

 

「トミンタワー東雲」や「トミンタワー台場三番街」など、立地の良い物件は、どれもけっこういい賃料だ。

  • トミンタワー東雲(2LDK~4LDK):125,900円~210,800円
  • トミンタワー台場三番街(1LDK~3LDK):126,300円~214,700円
  • コーシャタワー佃(1LDK~4LDK):115,400円~227,500円
  • コーシャタワー小松川(2LDK~4LDK):103,700円~171,100円
  • コーシャハイム清新(2LDK・3LDK):99,700円~105,900円

UR(都市再生機構)のようにAirbnbに”感染”していないかどうか、念のため確認してみた。 

5物件のうち2物件(2住戸)がAirbnbに”感染”!

調査対象はチラシに掲載されていた次表の5物件。

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筆者の独自調査によって、5物件のうち2物件(2住戸)がAirbnbに”感染”していることが確認できた。
差し障りがあるだろから、物件名は伏せておく。

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No,1住戸は、3人家族の日本人男性ホストが運営。女性グループや赤ちゃん連れ家族用としている。

No.2住戸は、日本人女性ホストが運営している。

 

又貸しでどのくらい儲かるのか?

たとえば、女性が又貸ししているNo.2住戸は、2月8日(月)~13日(土)まで、5泊分の予約が入っている(2月5日現在)。

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この5泊分でいくらの収入になるのか?

清掃費は特に明示されていないので、ホストの女性自らが清掃していると想定する。
1泊5,525円だから、5泊で27,625円の売上が立つ。
Airbnbに売上高の3%を支払い、シーツのクリーニング代などを支払うと、女性の収入は約26,000円といったところ。

2月の後半にも予約が入るかどうかは分からないにしても、ちょっとした副業にはなりそうだ。

 

東京都住宅供給公社では転貸(又貸し)はできない!

東京都住宅供給公社は、地方住宅供給公社法に基づき、住宅を必要とする都民に対して賃貸住宅等を供給し、都民の生活の安定と生活福祉の増進に寄与することを目的として、昭和41年4月1日に設立された。

第一条(目的)

地方住宅供給公社は、住宅の不足の著しい地域において、住宅を必要とする勤労者の資金を受け入れ、これをその他の資金とあわせて活用して、これらの者に居住環境の良好な集団住宅及びその用に供する宅地を供給し、もつて住民の生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。

 

東京都住宅供給公社の「申込資格」をひも解くと、「自ら居住するために住宅を必要とする方」しか申し込むことができない。すなわち転貸(又貸し)はできないことになっている。

申込資格

  • 1. 現在住宅に困っており、自ら居住するために住宅を必要とする方
    原則として持家がないこと。ただし、条件によってはお申込みいただける場合があります。
  • (2.以下省略)

一般賃貸住宅 申込資格」より

 

東京都住宅供給公社の主な事業資金は、都の低利な貸付金

東京都住宅供給公社の直近の決算書(平成26年度)をひも解くと、附属明細表のうち「借入金等明細」(P43)に長期借入金5,124億円の内訳が公開されている。

「一般賃貸住宅(2,370億円)」、「都民住宅(2,743億円)」ともに、東京都からの低利な借入金に依存していることが分かる(次表)。

それにしても、東京都からの借入金の平均利率が低いだけでなく(一般賃貸住宅:0.43%、都民住宅:0.80%)、最終返済期限が平成100年代というのには驚いた。

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上表のデータを可視化(グラフ化)してみた。

一般賃貸住宅であっても、東京都からの借入金が多くを占めている様子がよく分かる。

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東京都住宅供給公社は都の低利な貸付金に依存し、「一般賃貸住宅」や「都民住宅」の運営管理を実施していることが確認できた。

都の低利な貸付金の源泉は、企業と都民の血税だ。

したがって東京都住宅供給公社は都民に対して、転貸(又貸し)で利益を上げている住人を排除する義務を負っていることになるのだが、いったいどうなっているのか?

キチンと管理できているのか?

 

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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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