不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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経済格差を絵に描いたようなタワーマンション

大規模都市公園と幹線道路を一つ挟んで建つ、27階建てのタワーマンション。


もくじ

物件概要

【第2期2次 予告広告】大手町駅直通7分、駅徒歩7分。総戸数204戸、27階建。販売戸数/未定、2LDK(65.30m2)~4LDK(103.78m2)。販売価格/未定。平成29年5月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年5カ月後)。

※9月18日(金)の物件と同じ。

 

新聞半紙大の折込広告。
裏面の「物件概要」に目を凝らすと、第2期2次の「予告広告」であることが分かる。

第1期で売り出された住戸(120戸)の価格は、どれくらいの水準だったのか?

物件の「価格表」を調べる方法

「住まいサーフィン」というサイトで、全ての物件ではないが、首都圏マンションの「価格表」を閲覧することができる。

本物件の第1期発売の「価格表」を閲覧することができた(次表)。ただし、会員登録(無料)が必要。

⇒「住まいサーフィン」サイトへGO!

価格表

 

「南向き住戸」ほど分譲価格が高い

第1期で売り出された120戸について、横軸に「分譲価格」、縦軸に「階」で描いたのが次のグラフ。

f:id:flats:20151205155136p:plain

「南向き住戸」>「西向き住戸」>「東向き住戸」の順に、分譲価格が高い傾向がみられる。

 

なぜ「西向き住戸」よりも「東向き住戸」のほうが「m2単価」が高いのか?

上図の横軸を「m2単価」に置き換えると、興味深い事象が見えてくる。

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「m2単価」の場合は、「西向き住戸」よりも「東向き住戸」のほうが高い傾向にある。

「分譲価格」の場合とは逆の傾向だ。

なぜなのか?

「西向き住戸」よりも「東向き住戸」のほうがグレードが高い仕様なのか?

いや、間取り図を見る限り、「西向き住戸」と「東向き住戸」との間で、特に大きなグレードの違いは見られない。

 

ではなぜ、「m2単価」の場合には「西向き住戸」よりも「東向き住戸」のほうが高いのか?

「東向き住戸」のほうが、「西向き住戸」よりも専有面積が小さい

「専有面積」と「階」の関係をグラフ化するとその理由が見えてくる。

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「東向き住戸」のほうが、「西向き住戸」よりも専有面積が小さいから、というのが答えだ。

別の言い方をすれば、「東向き住戸」を狭くし、分譲価格を抑えることで、買いやすくしているということだ。

こうして、住戸の専有面積はドンドン小さくなっていく(首都圏の新築マンションが狭くなっている!)。

 

経済格差を絵に描いたようなタワーマンション

上のグラフで気になった事象はもう一点。

27階(最上階)と26階ある1億6千万円前後の3戸の億ションだ。

専有面積も162.17m2、161.77m2、153.60m2と突出している。

なんとも経済格差を絵に描いたような物件だ(超高層マンションは格差社会の縮図)。

眺望の良い高層階の億ションの住人を、中低層階の住人が支えている構図がなんとも悲しい。

超高層マンションは格差社会の縮図

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(本日、マンション広告1枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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