不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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113戸!湾岸エリアのAirbnbマンション実態調査結果

「民泊」「タワーマンション」「中国人旅行客」「住人とのトラブル」といったキーワードで、書かれたネット記事をよく見かける。


もくじ

Airbnbマンション実態調査を始めた動機

ある人が見聞きした限られたトラブル事例が、あたかも多くのタワーマンションでも起きているように流布されていることはないのか?

針小棒大に語られているようなところはないのか?

Airbnb Japanがデータを公表してくれれば話は早いのだが、11月26日に開催されたプレス向けの発表会「日本の経済波及効果に関する調査結果」を読むと、「Airbnbのコミュニティは、日本に高い経済波及効果や雇用機会を生んでいる」とか、この夏に発生した緊急対応は300件程度で「比率にすると0.002%。実際に大きなトラブルはほとんどない」といったように、Airbnbにとって都合のいい情報しか出していない。

 

厚労省や自治体がシッカリと民泊の実態を把握しているのかといえば、まだまだ心もとない。

11月27日に開催された「民泊サービスのあり方に関する検討会」で配布された厚労省の資料「旅館業法遵守に関する通知に係るフォローアップ調査結果の概要PDF:348KB)」が公開されている。

同資料に掲載されているのは、旅館業法の営業許可を受けていなかった事案(無許可営業)として、自治体が把握した件数は、2013年度が62件、2014年度は131件というデータだ(次図)。

日本におけるAirbnbの登録物件数は現在2万1,000件もあるというのに、「131件」という数字で何を把握しようというのだろうか――。

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「旅館業法遵守に関する通知に係るフォローアップ調査結果の概要(厚生労働省)」より

 

湾岸エリアでAirbnbに登録されているマンションは、いったいどれくらいあるのか?

Airbnb登録マンションの実態が把握できなければ、行政も対策の立てようもなかろう。

実態が誰れにも分からないのであれば、微力ながら筆者自ら調べてみようと考えたのが、湾岸エリアのAirbnbマンション実態調査を始めた動機だ

 

上記の4つのエリアに加え、11月29日(日)に、佃(中央区)、有明・東雲・辰巳(江東区)、台場(港区)の調査も実施。

湾岸の主なエリアのAirbnbマンションの実態調査が一通り完了したので、以下にまとめておいた。

湾岸エリアのAirbnbマンションは全部で113戸

湾岸エリアでAirbnbに登録されているマンションは全部で113件(113戸)。

そのうち20階建て以上のいわゆる超高層マンションが26棟(44戸)、非超高層マンションが27棟(34戸)、不明(マンションを特定できなかった物件)が35戸(次表)。

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エリアの違いが分かりやすいように可視化したのが次のグラフ。

Airbnb登録物件が最も多いのが勝どき(48戸)

2位が台場・月島(14戸)、4位が豊洲(12戸)、5位が佃(9戸)。

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湾岸エリアの土地勘がない人のために、エリア別のデータを地図に落としてみた。

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日本人のホストは7割

湾岸エリアでAirbnbに登録されている全113件(113戸)のうち、日本人ホスト(貸し手)79件(70%)、外国人ホスト37件(24%)、出身国が不明なのは7件(6%)であった(次図)。

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エリアごとの内訳は次表の通りである。

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1人で複数の住戸を貸し出しているホストがいるので、人数でなく、住戸の件数で整理した。

 

エリアの違いが分かりやすいように可視化したのが次のグラフ。

外国人ホストは、勝どき(10件)、月島(7件)の順に多い。

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まとめ

  • 湾岸エリアでAirbnbに登録されているマンションは、いったいどれくらいあるのか? Airbnb登録マンションの実態が把握できなければ、自治体も対策の立てようもない。実態が誰れにも分からないのであれば、微力ながら筆者自ら調べてみようと考えたのが、湾岸エリアのAirbnbマンション実態調査を始めた動機だ。
  • 湾岸エリアでAirbnbに登録されているのは全部で113件(113戸)。そのうち20階建て以上のいわゆる超高層マンションが26棟(44戸)
  • Airbnb登録物件がもっと多いエリアは勝どき(48戸)。2位が台場・月島(14戸)、4位が豊洲(12戸)、5位が佃(9戸)。
  • 湾岸エリアでAirbnbに登録されている全113件(113戸)のうち、日本人ホスト(貸し手)79件(70%)、外国人ホスト37件(24%)、出身国が不明なのは7件(6%)。

 

1か月近くかけて、湾岸エリアでAirbnbに登録されているマンションを全て調べ上げることができた。

湾岸エリアでAirbnbに登録されていたのが全部で113件(113戸)であることが判明。

東京23区のAirbnb登録物件数が約8千件(鈍化!東京23区Airbnb市場動向(2015年11月) )であることを勘案すると、湾岸エリアのAirbnb登録物件はほんの一部でしかないことが分かる。

だから、タワーマンションに代表される民泊による資産価値の毀損問題も重要ではあるが、Airbnbの登録件数の多い渋谷区や新宿区の、大多数を占めるであろう老朽化した中古マンションにもっと目を向ける必要があると思った次第である(あなたの知らない「民泊」のもう一つの負の側面)。


上記に掲載した表やグラフは、Airbnbサイトで公開されている情報をもとに、筆者独自の方法で収集・分析し、作成したものである。データの収集・分析には細心の注意を払っているが、万が一エラーが含まれていた場合にはご容赦いただきたい。

(本日、マンション広告なし)

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2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
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