浜野健品川区長は11月17日の記者会見で、「民泊条例」の検討を進めていることを明らかにした。
品川区長「民泊」条例検討…東京五輪向け
品川区の浜野健区長は17日に開いた記者会見で、2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、マンションなどの空き部屋を宿泊施設として活用する「民泊」を認める条例の制定を検討していることを明らかにした。
都内では大田区が12月議会で条例の成立を目指しており、それに続く動きとなる。
浜野区長は「区内全域を考えているわけではない」と述べ、旧東海道品川宿の地域にある空き家の活用などを例に挙げた。(以下、省略)
(読売新聞 11月18日)
品川区で民泊条例の検討をしている関係者のために、品川区Airbnb物件の情報をまとめておこう。
品川区のAirbnb登録物件数ランキングは23区で10位
品川区でAirbnbに登録されている物件数は260件(11月1日現在)。
民泊条例の検討が先行している大田区(149件)よりは多いが、23区内では10位。決して多いほうではない。
(「鈍化!東京23区Airbnb市場動向(2015年11月)」に掲載したグラフを編集した)
品川区Airbnb登録物件数は5か月で1.5倍
筆者の独自調査による、過去5か月間の品川区Airbnb登録件数の推移を次図に示す。
6月2日のAirbnb登録物件数が173件。この5カ月間で1.5倍となっている。
11月1日現在のAirbnb登録物件260件のうち、204件(78%)がアパート(Airbnbでは「マンション」とは表示されない)。
アパートの占める割合は6月2日以降、75~78%。大きく変化していない。
「旧東海道品川宿の空き家活用を検討」する前に
品川区長は、「旧東海道品川宿の地域にある空き家の活用」を検討する前に、品川区全体に広がりつつある「違法民泊」に目を向ける必要があるだろう。
旅館業法に抵触している「違法民泊」を放置したままでは、「民泊条例」が形骸化するおそれがあるからだ(大田区は「民泊条例」を厳格に適用できるか )。
「民泊条例」制定に係っておられる品川区議や役所担当者の皆さまには、拙著「マンション住民は Airbnb対策を急げ![Kindle版]」に記したAirbnbの実態(現状と課題)をご一読いただければ幸いである。
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