「マンションマーケット」(https://mansion-market.com)で、中古マンションの貴重なデータが閲覧できる。しかも無料(ただし現在は東京23区のみ)。
同データを利用して算出した取引件数率(=取引件数÷総戸数)という指標で中古マンションの人気・不人気物件を評価する記事はけっこう反響があった(裏ワザ!中古マンションの人気・不人気物件の目安)。
改めて「マンションマーケット」に登録されている23区の物件数を整理してみると、世田谷区が1,215件で最も多いことが分かる(次図)。
すでに2つの区(江東区・足立区)の取引件数率は、「裏ワザ!中古マンションの人気・不人気物件の目安」で可視化済みなので、本日は世田谷区の取引件数率の可視化に挑戦してみよう。
江東区と足立区の取引件数率
まずは、江東区と足立区の取引件数率のおさらい。
バブルの大きさは総戸数の多さを表現している。
江東区、足立区ともに、築年数が増えるほど取引件数率が増える傾向があり、ザックリで言えば、「築年数10年で20%、15年で30%」とあまり変わらない。
よって、取引件数率が「築年数10年で20%、15年で30%」を大きく超えている物件は、何らかの問題を抱えている可能性が高い物件として注意してはどうかというのが、前回のブログ記事の要旨。
では、世田谷区の取引件数率の分布はどうか?
世田谷区の取引件数率
バブルの大きさは総戸数の多さを表現している。
世田谷区もザックリで言えば、江東区・足立区と同様、「築年数10年で20%、15年で30%」といったところ。
よってもって、取引件数率が「築年数10年で20%、15年で30%」を大きく超えている物件は、何らかの問題を抱えている可能性が高い物件であるという推定は世田谷区でもいえる。
せっかくなので3つの区のデータを重ねてみた。
何がなんだかよく分からない図になってしまったが、大量のデータを処理している大変さは伝わっただろうか (^_^;)
あと、「駅徒歩時間」と「単価」の関係グラフも掲載しておこう。
世田谷区の資産価値が高そうな物件
バブルの大きさは総戸数の多さを表現している。
このグラフで特に目立っている2つの物件(赤色:物件A、青色:物件B)の概要は以下のとおり。
【物件A(230万円/m2、総戸数241戸)】
築年数7.5年なのに、単価が230万円/m2と突出している総戸数241戸・15階建ての物件A(赤色)。
東急田園都市線「池尻大橋」駅徒歩9分。
2014年になって、恐ろしく高騰している(次図)。
【物件B(131万円/m2、総戸数1,033戸)】
築年数5.3年でも131万円/m2と突出している総戸数1,033戸・42階建ての物件B(青色)。
「多摩川沿いに都内最大級を誇る」タワー型マンション。
世田谷区の平均単価の約2倍で推移している(次図)。
(本日、マンション広告なし)