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中国人のマンションの「爆買い」を検証してみた

昨日の朝日の朝刊に「中国人がマンションも『爆買い』」の記事。

新宿や六本木、赤坂など、地名が有名なエリアで、中国人がマンションを「爆買い」しているという。

人気は新宿・六本木・・・中国人がマンションも「爆買い」

(略)新宿や六本木、赤坂など「地名が有名」なエリアが人気で、五輪開催決定後は豊洲の問い合わせも増えた。

高級マンションを買う人の多くは、海外への現金の持ち出し制限を受けない台湾人、香港人、シンガポール華僑。

だが大陸の中国人も、香港にある銀行を通せば制限を受けないため。「香港経由」でたくさん買っているという。(略)

(朝日新聞 朝刊2015年7月3日)

 

中国人のマンションの「爆買い」状況は、不動産関係者から漏れ聞こえてきているが、どれもこれも感覚の世界。

都内の中国人が増えていく状況」や、「Airbnbで都心マンションの「ホテル化」が進行中」であることは、ある程度まで定量的に把握できたのだが、残念ながら、中国人のマンションの「爆買い」状況が分かる統計的なデータは見当たらない。

 

中国人のマンションの「爆買い」状況を何とか定量的に示せないものか

役所が一般に公開しているデータを活用して、中国人のマンションの「爆買い」状況の検証を試みてみた。


もくじ

東京都のホームページに、市区町村別に住民基本台帳上の外国人(18か国)登録者数の時系列データ(エクセル)が公開されている。
そこで、昔から外国人の多い港区に絞って、外国人の国籍別の人口推移を可視化(グラフ化)してみた。

港区の外国籍人口の1位は中国人

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長年1位であった米国籍の人口が2009年の4,985人をピークに大きく減少に転じているのは、リーマンショックの影響だろうか。

 

中国籍の人口は1990年代後半から急増し始め、2014年には遂に米国籍の人口を上回り、2015年には韓国・朝鮮籍の人口をも抜き1位に躍り出ている。

 

港区で外国人が最も多く住んでいるのは芝浦4丁目

東京都のホームページに町丁別の外国人人口データ(エクセル)も公開されている。
こちらは国勢調査のデータなので2015年のデータはまだない。そこで最新の2010年とその前の2005年の港区のデータを拾って、地図に落としてみた。

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2010年時点では麻布地区と芝浦地区、とりわけ芝浦4丁目に外国人が多く住んでいることが分かる。

 

芝浦4丁目では2005年~2010年に大規模なタワーマンションが竣工している

芝浦4丁目では、2005年~2010年の時期に大規模なタワーマンションが竣工している。

これらのタワーマンションを外国人が購入した結果、外国籍(必ずしも中国人とは限らないが)の人口が増えたと考えるのが自然だろう。

  • 芝浦アイランドケープタワー(2006年12月竣工、1095戸)
  • 芝浦アイランド グローヴタワー(2007年4月竣工、833戸)
  • キャピタルマークタワー(2007年10月竣工、869戸)
  • 芝浦アイランド ブルームタワー(2008年9月竣工、964戸)

 

港区の外国人の多いエリア・ランキング

2010年の国勢調査のデータによれば、外国人人口が多いエリアのTOP10は次の通り。

( )内は、そのエリアの総人口に占める外国籍人口の割合。

  • 1位:芝浦4丁目910人(6.7%)
  • 2位:赤坂2丁目/469人(17.8%)
  • 3位:六本木6丁目/416人(26.0%)
  • 4位:港南4丁目/401人(4.1%)
  • 5位:元麻布3丁目/387人(25.8%)
  • 6位:南麻布4丁目/350人(13.5%)
  • 7位:元麻布2丁目/326人(19.5%)
  • 8位:六本木1丁目/312人(24.9%)
  • 9位:赤坂6丁目/301人(12.3%)
  • 10位:南麻布1丁目/283人(8.9%)

芝浦4丁目(910人)がダントツの1位だ。

 

ちなみに、そのエリアの総人口に占める外国籍人口の割合のTOP10は次の通り。

  • 1位:赤坂1丁目/253人(54.9%
  • 2位:愛宕2丁目/180人(38.9%)
  • 3位:六本木2丁目/127人(26.1%)
  • 4位:六本木6丁目/416人(26.0%)
  • 5位:元麻布3丁目/387人(25.8%)
  • 6位:六本木1丁目/312人(24.9%)
  • 7位:赤坂5丁目/138人(22.2%)
  • 8位:元麻布2丁目/326人(19.5%)
  • 9位:赤坂2丁目/469人(17.8%)
  • 10位:赤坂9丁目/266人(16.6%)

赤坂1丁目(54.9%)が5割超えで圧倒的に外国籍人口の割合が高い。

 

まとめ

中国人のマンションの『爆買い』状況の検証結果をまとめると次のようになる。

  • 港区の中国籍の人口は1990年代後半から急増し始め、米国籍や韓国・朝鮮籍の人口を抜き、2015年には第1位となった。
  • 2005年から2010年にかけて外国籍の人口が増えたのは芝浦4丁目エリア。
  • 同エリアの外国籍の人口が増えたのは、タワーマンションの建設ラッシュの時期と呼応している。
  • よって、同エリアのタワーマンションの購入者のなかに中国籍の人が多く含まれているものと推定できる。

 

限られた役所のデータを用いて、中国人のマンションの『爆買い』状況の検証を試みた。

円安、2020年東京オリンピックなどの影響によって、2015年はさらに中国人のマンション爆買いが加速している可能性が高そうだ(国勢調査の結果が待たれる)。 

ただでさえ合意形成が難しいタワーマンションに(超高層マンションは格差社会の縮図)、中国人の爆買いが加わると問題が複雑化する。

気が付いたら外国資本が日本国内の水資源地を買いあさっていた。あとから慌てて条例で規制するといったことのないよう、国や都は速やかに現状を把握する必要があるのではないか。

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