マンション情報誌の中古の特集記事は、新築でも中古でもどっちもいいような曖昧な書き方であることが多い。
SUUMO(スーモ)の記事「新築VS中古」でも、次のようにどっちつかずの「まとめ」になっている。これを大人の事情という。
新築VS中古 まとめ
価格の割安感では中古が勝るが、最新の構造や設備が整った居住環境なら新築が優勢。
中古でも、間取りや室内の設備を新築並みにリフォームすることはできるが、物件によって劣化状況やリフォームできる範囲も異なるので、リフォーム費用も考慮して判断する必要がある。
希望の暮らしをイメージしながら、実際に見学して新築と中古を見比べてみよう。
新築マンションには広告宣伝費のほか、売主の利ざやが多く乗っているうえに、必ずしも市場価格を反映していないところに問題がある。
だから、多くの新築マンションは、買った瞬間に値が下がる。
どのくらい値が下がるのか――
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)がREINS TOPIC の中で毎年発表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」と不動産経済研究所が1月22日に発表した「首都圏マンション市場動向(2013年のまとめ)」のデータをもとに、中古(築年別)と新築のm2単価を比べたのが次のグラフ。
「新築(65万円/m2)」に対して、「築0〜5年(55万円/m2)」で10万円/m2、「築6〜10年(50万円/m2)」で15万円/m2も安くなっている。
新築のm2単価を100としたときの、築年別の値を比べたのが次のグラフ。
新築に対して、「築0〜5年」で平均85%、すなわち15%も下落している。
「築6〜10年」で平均77%、「築11〜15年」で平均64%なので、下落幅からいうと「築0〜5年」がお買い得といったところか――。
新築マンションとの大きな違いは、先住者の生活の跡があるかないか。
先住者の生活の跡を気に掛けない人であれば、新築マンションよりも安価な中古マンションを選択しない手はないだろう。
価格以外にも中古マンションには、「現物を見て選べる」「即入居できる」「お隣さんを確認できる」などのメリットがある。
(本日、マンション広告なし)