今日は金曜日なのに、マンションの折込みチラシはたったの1枚。
駅前の近隣商業地域に建つ中規模マンションのチラシだ。
物件概要
【第1期~3期2次 先着順】大手町駅直通16分、駅徒歩2分。総戸数56戸(他に管理室1戸、店舗1戸)、15階建。販売戸数5戸、3LDK(65.36m2~71.40m2)。販売価格4,890万円~5,660万円。平成27年3月上旬竣工(本チラシ掲載日の3カ月後)。
- ※2013年11月16日(土)、2014年1月17日(金)・2月14日(金)の物件と同じ。
駅徒歩2分、大手町駅直通16分という都心へのアクセス良さが売り。
ここには、駅前の利便性を享受する快適な暮らしがあり、駅前立地という価値があります。
通勤にしろ、買い物にしろ、駅チカだと何かと便利。
電車の発車のベルやウザったいアナウンス、目の前の道路を走る車の騒音は、窓さえ閉めておけば気にならない。どうせ窓を開けたところで、排ガス混じりの空気だ。
マンションには寝に帰るだけ、といった単身者やDINKSの人たちがこのマンションを買うのだろうか。
このマンションは東向き。道路に面しているのは東側。
西側にはマンションの敷地に隣接して東京電力の変電所がある。
変電所の狭い敷地に、高さ50m余りの送電鉄塔が2本立っているだけでなく、巨大な鉄構がそびえているのだ。
もちろんチラシには送電鉄塔の存在が分かるような情報は全く掲載されていない。
カーテンを閉めてしまえば、西側の部屋から異様な鉄塔を目にすることはない。
でも、毎日、廊下を通るたびに鉄塔が目に飛び込んでくる。 この心理的な影響はいかほどなのか?
イリノイ大学景観・健康研究所所長のFrances Kuo氏の研究によれば、コンクリートの殺風景な建物や駐車場といった風景しか見えない住居に住みむグループと、木々や花壇のある芝生が見える住居に住むグループの女性に対して、注意力テストを実施したところ、後者のグループがあらゆる項目で大幅に評価が向上することが分かったという(「自然な景観」が人に与える影響 WIRED.jp 情報元)。
まあ、朝暗いうちから出勤し、夜遅く帰ってくるハードワーカーであれば、鉄塔は見えないから関係ないか――。
(本日、マンション広告1枚)
東京鉄塔―ALL ALONG THE ELECTRICTOWER
- 作者: サルマルヒデキ
- 出版社/メーカー: 自由国民社
- 発売日: 2007/08/06
- メディア: 単行本
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